2005年11月30日

危機的状況

ちなみに、どれぐらい危機的状況なのかというと。

学校の道徳の授業で採り上げられているのは既報のとおり。水伝側の説明では『水からの伝言』シリーズは大ベストセラーだし「ニューヨークタイムズでは江本勝氏の著書2冊がロング・ベストセラーにランキング」なんてことになってるようです(www.hado.com/event/iwfl_2005.htm)。昨年、海外では水伝を題材にした映画「What the Bleep Do we know !?」(www.whatthebleep.com)が話題になりましたし、今年になって日本でも『ストーンエイジ』という映画が作られています。また、やはり映画『仮面ライダーTHE FIRST』でも重要な道具立てとして使われています。

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posted by 亀@渋研X at 22:10 | Comment(1) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 危機的状況

ニセ科学シンポジウム

と言っても、ニセ科学を名乗る人たちが集まって語り合うわけではない。
下記サイトの「提案趣旨」によると〈「ニセ科学」にターゲットをしぼり、いくつかの 事例を紹介し、またわれわれ物理学者が「ニセ科学」といかに向き合うべきかを議論 する。〉という集まり。

物理学会でのシンポジウム開催のおしらせ
http://www.gakushuin.ac.jp/%7E881791/events/JPSsympo0306.html

物理学会でこういうシンポジウムが開かれるということは、喜ばしいことではあるけれども、それだけ危機的状況だ(と認識している物理学者がいる)という事だろう。つらいなあ。

で、愛媛って四国でしたっけ。ううむ、行くにはちと遠いな(汗
posted by 亀@渋研X at 21:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - ニセ科学シンポジウム

2005年11月29日

AERAに『水からの伝言』批判記事

現在店頭に出ている『AERA』2005年12月5日号(2005年11月28日発売)に、下記の記事が出ている。

■『水からの伝言』の仰天
http://opendoors.asahi.com/data/detail/7075.shtml
記事中のサブタイトル〈ベストセラーの「トンデモ科学」度〉、リード文〈水が言葉を記憶する−−。「そんなアホな」と言うなかれ。この奇妙な説が学校の授業などを通して急速に広がっているのだ。〉、Webでのキャッチコピー〈水が言葉を理解するという奇妙な説があれよあれよと広がって〉とあるように、まっこうから「おかしな話だ」という扱い。
この話の大元である江本勝氏の談話も掲載されていて「水からの伝言はポエムだと思う」「単なるロマン的なこと、ファンタジー。宗教と紙一重」と語っている。
科学的に確かめられていることなのかと思ってしまった人、半信半疑な人に対しても有効だろうし、この話を知らなかった人がうっかり引っかかるのを防いでくれることだろう。
記事中で紹介されているように、6億5000万冊の水伝絵本を子供たちにばらまくなどという話もある。いい「予防薬」として機能してくれることを期待したい。

しかし、その一方で水伝ビリーバーとしても有名なタレントK塚さんの「復帰第一作」に関する記事もあるんですけど、ま、それはいいか(^^;;
posted by 亀@渋研X at 18:07 | Comment(3) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - AERAに『水からの伝言』批判記事

2005年11月18日

京阪マイナスイオン

またまたkikulogで知ったネタ。

京都新聞:マイナスイオン車両 導入計画 京阪電鉄、森林浴と同じ効果(Kyoto Shimbun News 2005年11月1日(火))
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2005110100027&genre=K1&area=S00

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posted by 亀@渋研X at 01:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 京阪マイナスイオン

2005年11月11日

中学生の「実験」

先日、子どもの通う中学校の理科の授業を見た。
複数の液体を観察して、それがなんなのか推論するもののようだ。観察実験そのものは前回の授業で行ったらしく、私が見たときは「実験結果がどうだったか。そこからなにがわかるか」を述べあうというステップ。
これが、実に「学校での実験の悩ましさ」のサンプルのようなものだった。

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posted by 亀@渋研X at 09:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 学校とか教育とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 中学生の「実験」

ガンダム世代ではないのだけど

Livedoorニュース「君はニュータイプになれるか/ガンダム展、“フラナガン研究所”が科学的検証」
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1483804/detail?rd
東京都台東区の上野の森美術館で開かれている機動戦士ガンダムの企画展「GUNDAM─来たるべき未来のために」(中略)では、人が歩く方向を、他人が言葉や身振りを使わず“意思の力”で伝達する実験を公開している。実験は、歩く人の両耳の後ろと、意思を送る人の目の回りに電極を取り付け、送り手の眼球の動きを電気信号にして歩く人に伝えるというもの。例えば、右に動いて欲しい時には、歩く人の電極の右側から左側に電流が流れるように設定する。電流の流れとは逆方向に体が傾くという人間の習性を「歩行誘導」に応用した。実験には来場者も参加できる。
こういう着眼って好きです。「意思の力による伝達」という架空の超能力をモチーフにして、五感を拡張するような方法で擬似的に再現できないかっていうことだと思う。遊び心、楽しむ心というか、「面白がる力」が先に進む原動力になるのってすごいと思うし。
だけど、困った。今回「フラナガン研究所」を名乗っているのは、アーティストの八谷和彦氏と、NTTコミュニケーション科学基礎研究所だというのだが、研究所の人の談話と八谷氏の談話の落差がでかすぎる。研究所の
前田さんは「音声や映像だけではない五感をフルに使ったコミュニケーションの可能性を探っている。(中略)」
っていう、すごくまっとうなスタンスなんだけど、
八谷さんは、研究について「ニュータイプの分かり合う能力とは、どういうものか追究している。人間はニュータイプ的な資質を持っていると思う」と語った。
って、あんた、完全に「と」の方向ですよ、それじゃ。
いや、記者のまとめ方が悪い可能性はあるのだけど、まるで、この実験が超能力開発かなんかみたいじゃないですか。全然違うぞ。

おそらく真意は、「人間にはまだまだ未知の可能性があると思う。とくに感覚については、これまでにはわかっていないようなセンシティブさなんかもあるんじゃないか」という程度のことなんだろうけど、こんな発言として紹介されてしまうと、なんというか、全然わかっていない人みたいに見えちゃう。

八谷氏がアッパラパーなのか、それとも記者がアッパラパーなのか。どっちにしても困ったもんだ。
posted by 亀@渋研X at 09:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - ガンダム世代ではないのだけど

2005年11月10日

12月号到着

や、巻頭は塚本教授ではないか。あ、CEATECでのキーノートスピーチの話が。ふむ、教授の真意が伝わらない……そうなのか。それはプレゼン方法の問題なのか、それとも別の何かか。
塚本教授は、CEATECのサイトで連載も書いておいでです。そちらを読むと、ただのショウウィンドウ男ではないことがわかるんですけどね。誤解されているような気もしないでもない。
下記のページの下の方に、連載記事ひとまとめでリンクが貼られています。
http://www.ceatec.com/ja/2005/news/index.html

さて、ダイエットも終了。次は「亀さんの怪しいニュービジネス」の予定。
posted by 亀@渋研X at 16:13 | Comment(1) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 12月号到着

2005年11月09日

あらま、電力線通信(PLC)って、マズイやん

例によってkikulogで知ったのですが、電力線通信(PLC)って微弱ながらノイズを発生し、それが短波放送や医療機器、天体観測へ悪影響をおよぼす(ていうか天体観測の場合は、電波や電磁波での観測はできなくなりかねない)ようです。こりゃ、PLCによる「新たな光害」と言ってもいいんじゃないでしょうか。
電力線通信の存在自体は以前から知っていて、「ははあ、建物のコンセントがLANに使えるっちゅうのは便利ですなあ。いいんちゃう」みたいな受け止め方をしていたのですが、どっこいそう単純な話ではなかったわけで。ああこわ。

詳しくは、SF作家・野尻抱介さんのBBS(http://njb.virtualave.net/nmain.html)の該当コメントやそこで示されているリンクが便利。BBSの検索機能で「PLC」で検索するとよろしいようです。

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posted by 亀@渋研X at 00:19 | Comment(2) | TrackBack(3) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - あらま、電力線通信(PLC)って、マズイやん