2007年05月31日

リンクは「張る」ことも「貼る」こともある

最近は少ないのですが、私は以前、80〜90年代かな、ネット入門やパソコン入門的な記事を手がけることがけっこうありました。その頃は、まだいろんな用語についての議論はされていても「定説」を見いだせなかったりして、自分で考えるしかないようなところもありました。

実は先ほど、久しぶりに「ある編集者の気になるノート」を見たら、こんな記事が。

リンクは「張る」もの? それとも、「貼る」もの?(2007-05-30)

これも悩みましたね。
上記のエントリでは言語学者で「張る」が正解だと言っている人がいるという話が紹介された後で、
なるほど、「貼る」ではなくて「張る」ですか。

ブログをやっていると、リンクのタグをペタペタ「貼る」ことが多いものですから、「貼る」のほうが実感には合ってるんですがねぇ。

と書いておいでです。

で、私はというと、振り返って考えてみると、おおむね文脈依存で使い分けているようです。言語学の先生に異を唱えるつもりもないんですが(^^;;

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posted by 亀@渋研X at 02:26 | Comment(1) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - リンクは「張る」ことも「貼る」こともある

2007年05月25日

「普通においしい」考を読む

同じ言葉から思い描く内容って違うもんだなあ。今さらだけど。

RinRin王国の本日の記事?経由で「普通においしい」(玄倉川の岸辺 2007年04月28日)を読んで、さらに大元の「[雑記]「フツーに」の対義語は「ある意味」である」(桀紂屋 2007-04-20)に逢着。

桀紂屋さんの解釈って「フツーに旨い」=単に「うまい」ってことなのだな。ボクは40代も後半なので、やっぱりというべきかもしれないけど、なんかどの方ともズレた意味合いを思い描いていたのかもしれない。

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posted by 亀@渋研X at 20:13 | Comment(3) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 「普通においしい」考を読む

2007年05月24日

『水からの伝言』と「表現すること」の越えられない谷間

以下の文章は「表現すること」と「水からの伝言」が示す世界観の関係を考えたものです。とくに表現する者にとって、どういう意味があるのか。ニセ科学かどうかではありません。

簡潔に書く能力に欠けているために、長い文章になってしまいましたが、それでも、まずはきっかけになった文章や意見を整理してみるところから始めたいと思います。

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posted by 亀@渋研X at 11:16 | Comment(5) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 『水からの伝言』と「表現すること」の越えられない谷間

2007年05月23日

はしかの流行

はしかが流行しているとの報に接して、「予防接種忌避と関係があるんじゃないかしら」とさしたる根拠もなく思った。

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posted by 亀@渋研X at 18:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - はしかの流行

2007年05月20日

水道橋+宮崎+唐沢+ニセ科学

やっと見ました。

VODで、ニセ科学批判(Interdisciplinary 2007年4月20日)
http://seisin-isiki-karada.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/vod_1455.html

で紹介されていた、
ミランカ内のコンテンツ、『博士も知らないニッポンのウラ』
。水道橋博士と宮崎哲弥が進行役。これは、「お笑いメディアリテラシー」な番組なんですね。もっと注目されていいコンテンツですねえ。

実は、先のエントリを書いてから、ふっと思い出したんですよ。いや、宮崎哲弥が出てるとかいうことは忘れていたんですが。なにしろ日頃はWindows機を起動もしてないので、なかなか見る機会がなくって。

で、その第2回「ニセ科学のウラガワ」は唐沢俊一がゲスト。約30分ずつ3部に別れていました。ネットでなきゃ、こんな長尺の番組にはできませんね。
最初の感想としては、「ああやって、バカ話を織り交ぜながら話をするのって大事なんじゃないかなあ」てなところで。いや、それでも1時間半見るのは大変なんですが。

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posted by 亀@渋研X at 07:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 水道橋+宮崎+唐沢+ニセ科学

【宮崎哲弥】スピリチュアルブームの落とし穴

YouTubeで発見。

【宮崎哲弥】スピリチュアルブームの落とし穴(1/2)
http://www.youtube.com/watch?v=1-eHb3S7nUI

【宮崎哲弥】スピリチュアルブームの落とし穴(2/2)
http://www.youtube.com/watch?v=cNvKADItQ0Q

紹介文にいわく「朝日放送「ムーブ!」より
テレ朝系列の朝日放送なのにスピリチュアル批判。
宮崎の持論に大谷,橋下が絶賛。」

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posted by 亀@渋研X at 02:45 | Comment(1) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 【宮崎哲弥】スピリチュアルブームの落とし穴

2007年05月19日

ICU「科学史フォーラム:ニセ科学問題」

5/16、この記事で紹介した、ICU(国際基督教大学)で行なわれた菊池誠氏による「科学史フォーラム:ニセ科学問題」にカアチャンと一緒に行ってきました(kikulogの元記事)。

PICT0001.jpg

PICT0041.jpg

1時間半という限られた時間の中に、「某所では7時間(だか7時間半だか)かけてしゃべった」という内容を、超高速トークで詰め込む荒技。もちろん、かなり端折っている部分もあるはずですが、それでも使用されたプレゼン画面は40ページ以上にわたりました(使われなかったページは多分10ページぐらい?)。kikulogで展開されている主要な話題はだいたい何らかの形で盛り込まれていたのではないかと思われます(トークには出てこないけどプレゼン画面にちょっとある、といったものも含めれば、ですけど)。
聴衆は、多分、30人弱。科学史を学んでいる専門課程の学生さんが中心なのでしょうけれども、明らかに教員と見える方々も3分の1ほどはおいでだったと思います。kikulog読者の方も2、3人はいたもよう(あっ、そうだ。声をかけてくださった男性の方、ボケっとしていて、ちゃんとご挨拶できずにすいませんでした。お名前も聞き逃してしまった……汗)。
主催者の方が録音されていたようなので、そのうちにどこかで読めるようになるのかもしれませんね。

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posted by 亀@渋研X at 01:20 | Comment(2) | TrackBack(1) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - ICU「科学史フォーラム:ニセ科学問題」

2007年05月15日

「マイナスイオンドライヤーはなにをしているか」を、どうやって家庭で確認するか

上のムスメが中3になって色気づいたちゅうかなんちゅうか、新しいドライヤーが欲しいと言っていまして。ご存知のように店頭でドライヤーを見ると、なんちゃらイオンが関係ないドライヤーの方が少数派です。
なんちゃらイオンの有無でさほど値段が変わるわけでもないようなので、我が家の大蔵大臣(いまどきは財務大臣か?)と「実験のつもりでなんちゃらイオン、買ってみっか?」と相談してみました。
以下、その顛末です。

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posted by 亀@渋研X at 16:12 | Comment(10) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 「マイナスイオンドライヤーはなにをしているか」を、どうやって家庭で確認するか

気づかなんだ

めっちゃ近所の大学なのに、今日も構内を通ったのに、そんなことがあるとは気づいていませんでした。

kikulog:5/16 ICU「科学史フォーラム」(2007/5/14)
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/%7Ekikuchi/weblog/index.php?UID=1179152803

国際基督教大学:これからの公開講演会
http://subsite.icu.ac.jp/icc/lectures.html
公開講演会「科学史フォーラム」  どなたでも無料でご来聴いただけます
ニセ科学問題
菊池 誠 教授(大阪大学サイバーメディアセンター・統計物理学)

2007年5月16日(水曜日)  1:30 - 3:00 p.m.
国際基督教大学教育研究棟 257-259号室
あらあらあら。
見に行かねば。
posted by 亀@渋研X at 00:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 気づかなんだ

2007年05月14日

気になったもののメモ

●トンデモの生まれた瞬間?
mixiで「トンデモが生まれた瞬間を見ちゃった」と紹介されていた事例。

exciteニュース:世界びっくりニュース:スーパーで手前の牛乳を買ってはいけないわけ(2007年05月10日)ロイター発
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081178792254.html

「透明な容器に入った牛乳」に長時間光を当てると酸化臭がしやすくなる、ただし栄養素に変化はないという話。アメリカでは透明なボトルで売られていることが多いらしいのだ。ごていねいに「不透明な紙パックは光の影響を受けない」と書かれている。

が、この記事に寄せられてるトラックバックがこちら。
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081178792254.html?tbpage=1

20件のTBのうち、最初の十数件はほぼ「やっぱり手前から取らないで奥から取った方がいいのね」という話になっちゃってるんです……。ううむ。

ちなみに、うちもときどきスーパーで牛乳を買います(いつもは生協の宅配)。が、買ってすぐに異臭?がした経験はないです。そんなことがあったら、日本では即クレームだよねえ、きっと。アメリカでは「ボール紙臭」がすることって、そこそこあるんですかね……(この記事をアップしようと思った担当者は、どっちの文脈で「びっくり」だと思ったんでしょうね)。

さて。次はかなりどうでもいい話。単に出身地なので気になっただけ(汗

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posted by 亀@渋研X at 18:54 | Comment(1) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 気になったもののメモ

2007年05月13日

【生煮】沖縄・辺野古への海上自衛隊投入

耳を疑ったニュース。元ソースは日本テレビの9日の報道だけど、その後、見失ってしまった。

概略は、沖縄・辺野古で行なわれている米軍機建設のための環境調査に海上自衛隊が投入される可能性が出て来たという話。安倍首相の談話として、日米同盟の関係から、調査の遅れは許されないので、という理由が示されたとされていました。
このときはまだ「投入される可能性」だったのですが、じきに実際に艦艇が出港してしまいました。

遠くからものを言うようで気が引けるのですが、政治の世界では、なんだかねじれたような話の進み方は珍しくないと言えば、確かにそうなのですが、だからしかたないとか放っておいていいってもんでもないでしょう。地元の市役所などとのやり取りでも、同じような思いをすることは多々あります。こういう「ロジックのねじれ」「コミュニケーションのねじれ」も実はニセ科学と同様に、常に気になっていることのひとつでもあるので、このブログのトピックとして採り上げることにしました。

なんのために出動するのかを政府が明示する必要があるのは当然ですが、仮に法的根拠があったとしても、当事者にとって「治安出動まがい」であることは否定しようもないでしょう。
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posted by 亀@渋研X at 10:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 【生煮】沖縄・辺野古への海上自衛隊投入

2007年05月08日

MBS Voiceのニセ科学シリーズ

4回目は「血液型性格診断」がテーマでした。

■いま解き「ナゼ信じてしまう!?血液型性格診断」(2007/04/20)
http://www.mbs.jp/voice/special/200704/20_7701.shtml

科学的な根拠がないということだけでなく
立命館大学の佐藤教授は血液型と違い、性格は変えられるという認識が大切だと話します。

<立命館大学・佐藤達哉教授>
「悩み事を聞くと『性格が変わらないのが大変だ』という人が多い。しかし、人間は与えられた条件の中で可変的になっていく。血液型性格判断は、それを一番邪魔している」
といったことも語られています。

それにしても、バーナム効果の実験台にされたスタッフ、ちょっと気の毒かも(^^;;

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posted by 亀@渋研X at 15:25 | Comment(1) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - MBS Voiceのニセ科学シリーズ

現代っ子は序数詞が苦手?

朝刊の記事で、小学生の漢字筆記能力の低下を報じるものがありました。TAKESANちの記事(Interdisciplinary:書けない?)で思い出しました。

asahi.com:「支持」と書ける6年生1割弱、漢字書き取り全国調査(2007年05月07日)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200705070281.html

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posted by 亀@渋研X at 10:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 現代っ子は序数詞が苦手?

ロイター発「サイバーホームレス」

インターネット喫茶、マンガ喫茶と呼ばれる空間に、文字通り「住んでいる人々」がいるという。

ITmedia:「サイバーホームレス」が映し出す日本社会の変化(2007.5.8)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0705/07/news050.html

安宿代わりにネット喫茶を利用したことは、何度となくある。しかし、あの空間を仮住まいとしている人がいることには気づかなかった。気づいてもおかしくなかったかもしれない、と思う。しかし、まさか海外の通信社の記事で知らされるとは。
新聞記事にもなっていたらしいが、これにも気づかなかった。

しかし「サイバーホームレス」かあ。原文はどうなってるんだろう。
こういうネーミングがされると、また一人歩きするのかなあ、とも思う。

以下、この件についての個人的な備忘録。続きを読む
posted by 亀@渋研X at 05:49 | Comment(1) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - ロイター発「サイバーホームレス」

2007年05月05日

ダイジェスト版「牛乳神話」神話

kikulogのコメント用に書いたのだけど、長くなったのでこっちに投下。
kikulogから来たのではない人は、ダイジェスト版ではない方の〈「牛乳神話」神話〉を1からどうぞ。


みなさまこんにちは。
注意力散漫なのか、幕内さんのブログへのリンクがどこにあるのかなかなかわからなくて、うろうろしちゃいました(^^;; さっき見つけましたが、これですね。

幕内秀夫の食生活日記
http://blogs.yahoo.co.jp/makuuchi44/

下記なんか、紹介されていた同氏の「コラム:「牛乳神話」崩壊に期待する―ドクター新谷頑張れ!!」と同じテーマです。

幕内秀夫の食生活日記:最大のフードファデイズム(2007/1/22)
http://blogs.yahoo.co.jp/makuuchi44/27331174.html

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posted by 亀@渋研X at 17:49 | Comment(2) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - ダイジェスト版「牛乳神話」神話

「牛乳神話」神話8■余談:「給食に牛乳」の別の問題



本題とはずれてしまいますが、実は、我が家でも「給食には常に牛乳」は勘弁して欲しいと考えています。年に何度かは給食のメニューを見ながら家族で嘆きあっています。ただし、これは献立との兼ね合いをもう少し考えてほしい、という話です。

給食の、献立としての完成度は、わたしが子どもだった1970年前後に比べると、格段の進化です。米飯のときはそれに即した和風のおかず、洋食風のおかずのときには主食はパン、カレーにはナン(!)などというバリエーションに富んだ、またデザートつきだって珍しくない「ふつう以上にふつうらしい食事」の献立ができています。それなのに、常に牛乳がついているのでは台無しではないかと思えるのです。
悪名高い先割れスプーンも姿を消しました(料理によっては使ったっていいと思うんですけどね)。

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posted by 亀@渋研X at 17:14 | Comment(2) | TrackBack(0) | 学校とか教育とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 「牛乳神話」神話8■余談:「給食に牛乳」の別の問題

「牛乳神話」神話7■「批判」につきまとう危うさ



牛乳のはなしにしても、ニセ科学批判にしても、ほかのものの批判についても、ほんとにちょっとした説明不足や勇み足で「それはおかしい」と批判に対する批判を呼んでしまう、ということに、最近かなりめげています。

いや、批判に限らないかもしれません。わたしは編集屋なので仕事柄いろいろな方の原稿を拝見しますが、「こういう風潮がある」などという文にも過敏になります。「私の周りでは」といった留保や、「どこそこにこういう例があった」というような具体例がないと、余計な突っ込みをもらって、無駄な水掛け論が発生する、不毛でアブナイと考えているからです。
しあkし、人の原稿に指摘はできても、自分で文章を書くと、同じことをついついやってしまいます。ブログなどネット上の言説では、発表前にこういう第三者による意見をもらえることは少ないですよね。商用サイトのたぐいでも、編集者に類する役割の人はいないので、うわっと思うテキストが公開されていることがよくあります。

逆に、編集者がいると、それこそセンセーショナリズムに毒された皮相な要約のしかたで見出しをつけてしまうこともあったりするので、編集者がいるから安心というものでもないのですが。

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「牛乳神話」神話6■学校給食や栄養指導と牛乳依存



私は、給食に毎食牛乳がついてくるのは、「容易に調達でき、しかも安価だという特徴のために、また栄養価をまんべんなく満たそうとするために、安易に牛乳に頼っている。その結果、あらゆるメニューに牛乳がついている」ということではないかとにらんでいます。続きを読む
posted by 亀@渋研X at 17:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 学校とか教育とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 「牛乳神話」神話6■学校給食や栄養指導と牛乳依存

「牛乳神話」神話5■学校給食では「牛乳が主食」か



また、先のコラムのこういう説明はいかがなものでしょうか。
学校給食で、ご飯のない日、パンのない日、肉のない日、魚のない日はあっても、牛乳のない日はほとんどない。「教育の一環」として実施されている学校給食で、ほぼ毎日、子どもたちは飲まされ続けてきたのである。日本の子どもたちの主食は牛乳なのである。
最後の一文以外は事実です。異論はありません。しかし、毎日1本は牛乳を欠かさず飲まされるから「主食」というのもどうでしょう?(ここを問題にするのは揚げ足取りのようなものかもしれませんが) 主食が「食事の中心として主要なエネルギー供給源になる食物のこと」だとすれば、確かに現代において穀物や穀物由来の食品が主食とは限らないとは言えると思います。しかし、牛乳1本から得られる熱量は百数十キロカロリー。そして、手元の給食献立表を確認すると、給食には必ず牛乳と同等かそれ以上の熱量を供給する「穀物由来の主食」がつきます。これはこれでバランスがいいのかどうかと思ってしまいますが、少なくとも「牛乳が主食」とは言えません。

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「牛乳神話」神話4■「牛乳神話」はフードファディズムか



1で紹介したコラムは「牛乳神話」はフードファディズムだという立場でした。

まず、馴染みの薄い「フードファディズム」とはなんなのか。
フードファディズム(英語、food faddism)とは、特定の食品を食べるだけですっかり健康になる、などという宣伝をそのまま信じ、バランスを欠いた偏執的な食生活をすること。あるいは、特定の食品を口に入れて病気になったなどの情報に接し、その具体的な量に関するデータも確認しないまま、それを感情的に漠然と記憶し、その食品を全く口にせず、バランスを欠いた偏執的な食生活をすること。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』フードファディズムより
マスコミなどの宣伝を信じ、1つの食品が万病に効くと独断的に信じて、過大評価する消費者と、そのような情報を発信することの総称。また、実験的な情報が全て真実と信じ、実際の生活の中での検証を無視し、暴走した行為などもフードファディズムといえる。
マルチメディア・インターネット事典:フードファディズムより
先の完全食品とからめて考えると、狭義には「ある食品を完全食品であると信じて、その食品ばかりで組み立てられた食生活」、広義には、それに類した誤解を与えるような言説と言えるでしょうか。

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posted by 亀@渋研X at 17:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 「牛乳神話」神話4■「牛乳神話」はフードファディズムか