2008年06月22日

【未消化】これはなんなのだろう3:野口英世の遺産?

野口の名を冠した2つの米国法人が、なにやら法的に争っているらしい。簡単な話ではなさそう。ひとつは「米国財団法人 野口医学研究所」、もうひとつは「米国法人野口英世記念財団」。

野口医学研究所の方が、法的には勝ち残ったということか。まだ決着していないのか。
また、前エントリの放射線クリームを使ったリンパマッサージを行うエステのいう「認定資格を取得した野口英世の医学研究所」とはなにか。

これもわからないことだらけだ。


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米国財団法人 野口医学研究所
http://www.noguchi-net.com/
※英名は「Noguchi Medical Research Institute」か?

あゆみ(野口医学研究所)
http://www.noguchi-net.com/ayumi.html

野口英世記念財団に関するお知らせ(野口医学研究所 2008年1月28日)
http://www.noguchi-net.com/nhmf.html

新しい情報:野口英世記念財団について(野口医学研究所 2008年4月4日)
http://www.noguchi-net.com/nhmf-detail.html

組織概要(野口医学研究所)
http://www.noguchi-net.com/gaiyou.html

別に野口英世の縁者や遺族は関係していないようだ。
サイト内の記事をあれこれ見たり、関係者の名前で検索すると、医療従事者の留学支援事業などはちゃんと機能している模様。

しかし、一方で「健康食品商売」をさかんにやっている模様。

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価格的な相場をまったく知らないのだが、健康食品というのは多くがこんな値段なのだろうか。まあ、トクホとかいろいろあるのだし、高いものも安いものもあるのだろうけれども。

野口医学研究所サプリメント 公式ショップ
http://noguchi-shop.com/

それにしても、野口の名を冠して、こういう商品を販売するわけか。
そしてまた、後述するように、研究所の名で、多くの健康食品に「お墨付き」を与えるサービスを行っているようだ。先のエステが認定を受けたというのも、こういうサービスの一環か。それとも、セラピスト資格のことか。
セカンドオピニオンとかドクター・ホットライン(医師に電話で相談できる。確か、法律で「電話で問診」はできなかったよね。だから相談なんだよね)とかの、ほかの取り組みというか商品というか、そういう方は意義があることだと思う。思うのだが、これはどうなんだろう。そりゃあ民間の団体が資格を出したり、品質について評価を出したりしても、法には触れないのだろうということは想像がつく。米国の法人ということも、関係あるのかもしれない。でも、でも。ううむ。

なんというか、一緒にサービスを展開している企業がある。バックアップ? 連携? どう呼んだらいいのかわからない。

インターナショナルヘルスサービス株式会社
http://www.ihs-net.com/

研究所と株式会社は、同じ住所。まあ、そういうこともあるだろう。

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また、研究所の組織概要に頻出するトマス・ジェファーソン大学で検索したら、下記のページがヒットしたことも気になる。

OFFICE MASARU EMOTO
http://www.masaru-emoto.net/newemoto2/link_intention.html

「トーマス・ジェファーソン大学統合医学ジェファーソン・マーナ・ブラインド・センターの心と体の医学ディレクター」である「ダニエル・モンティー(Daniel Monti)博士」が掲載されている。
江本説に好意的な学者さんや映画などをリストアップしているページの模様。

さらに、米本土のトマス・ジェファーソン大学本体がどうなのかはともかくとして、ハワイではDM疑惑があったもよう。

アジアに拠点を持つディプロマミル(学歴汚染(ディプロマミル・ディグリーミル=米国型学位商法による被害、弊害)2008-06-12)
http://degreemill.exblog.jp/8083055/
Thomas Jefferson University (中国/カリフォルニア)
Trinity College of Science & Management of Southwest International University
ハワイ州で法人運営していたが、トーマスジェファーソン大学の本拠地はカリフォルニア州および(または)中国にあった。ハワイ法人は2003年3月28日裁判所命令により閉鎖させられた。


「統合医学」とか言われるるのもちょっと不安になる。が、研究としてはありだろうし、まあ、不幸な偶然と考えることもできるのかもしれない。
いずれにしろ、これはハワイ校のことだし、まだ黒と考えるのは早計に違いない。

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一方の、係争相手の財団(?)は、どんなものなのか。

米国法人野口英世記念財団
http://www.noguchi-hideyo.com/

Webサイトはほとんどなにもない「閉鎖状態」。

Internet Archivesによると英名は「Noguchi Hideyo Memorial Foundation」らしい。

同サイトのInternet Archivesのアーカイブ(2007年6月)
http://web.archive.org/web/20070625134522/http://www.noguchi-hideyo.com/

幸い、サイト内のリンクは大半が生きている。
こちらも野口英世の縁者や遺族は関係していないようだ。

また、Googleで「site:www.noguchi-hideyo.com 野口英世記念財団」で検索すると、現在のサーバー内でも下記などが見つかる。

緊急のお知らせ(米国法人野口英世記念財団 2007.11.28)
http://www.noguchi-hideyo.com/oshirase.html

重要なお知らせ(米国法人野口英世記念財団 平成20年3月6日)
http://www.noguchi-hideyo.com/oshirase01.html

「医学研究所」とは真っ正面から争っていたということのよう。
こちらの財団は、2002年設立のもよう。Archiveでもわかるし、下記のページも残っていた。

米国法人野口英世記念財団 設立1周年祝辞(国連グローバルコンパクト)2003.5.16
http://www.noguchi-hideyo.com/topics/un.html

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下記は公的なサイトでの情報。

まず、福島県会津若松市のサイト。野口ゆかりの団体の一覧。上記2法人だけでなく、米国の団体は出てこない。日本国内およびアフリカ各国の団体のみ。

野口英世博士に関係する施設・研究所・団体等
http://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/j/rekishi/noguchi/kanren.htm

もっとも、すべてが網羅されているとは限らないので、これだけでどうこうは言えない。

次は商標登録の申請に関する記録らしい。

拒絶査定不服の審決|不服2003-20794 - 商標審決データベース
http://shohyo.shinketsu.jp/originaltext/tm/1141505.html

野口の名を冠したホップの商標登録に関して、これを受け付けないとした判断を不服とした申し立てを「本件審判の請求は、成り立たない」として退けた記録。ただし、上記2法人は当事者ではないということなのかもしれない。野口の「業績や遺志を引き継ぐ事業や団体等」の例として
たとえば、野口英世記念財団(http://www.noguchi-hideyo.com/hideyo/index.html)、野口英世記念館(http://www.noguchihideyo.or.jp/)、野口医学研究所(http://www.noguchi-net.com/)及び審査甲第1号証
という記述が見られる。

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個人サイトでの情報など。

野口英世の名を悪用する偽善組織(モリタ電器 2007/06/21)
http://moritadenki.blog86.fc2.com/blog-entry-175.html

pslaboの日記
http://d.hatena.ne.jp/pslabo/
2008-03-11
・野口英世の名を冠する2つの財団に新たな動きが
・「野口英世記念財団」曰く、乗っ取られた??
・「野口医学研究所」曰く、ロゴと商標を無断使用された??
2007-09-22
・野口英世の名を冠するヨク解からない団体の件、続き
・米国財団法人 野口医学研究所 www.noguchi-net.com
・米国法人 野口英世記念財団 www.noguchi-hideyo.com
2007-02-12
・2007-02-12
・野口英世の名を悪用?する不審な団体(1)
・野口英世の名を悪用?する不審な団体(2)

掲示板などでは、前者を悪徳業者、後者を善玉という解釈が多いが上掲「pslaboの日記」が言うように、どっちがどうとも、なんとも言えないというのが今のところではないか。

母が、「米国財団法人 野口医学研究所 品質推奨」の高額な健康補助食品を購入するのをやめさせたいと思います。(Yahoo!知恵袋 2008/5/5)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1416335284

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両法人の英語名で検索しても、「pslaboの日記」が指摘するように、めぼしい情報はない。ほかの団体、「Noguchi Memorial Institute for Medical Research」の情報ばかりがヒットする。

まず、最上位でヒットするがむやみに重くて表示されないサイト。

Noguchi Memorial Institute for Medical Research
http://www.jrsbdf.org/Default.aspx?tabid=117

ドメイン名で調べれば、なにかわかるかもしれないけど、今はパス。

下記は会津若松市で紹介されていたガーナ大学関連の情報。「West African Centre for International Parasite Control (WACIPAC) 」の『Newsletter No.20-2006』(31st August 2006)。

[PDF] Noguchi Memorial Institute for Medical Research, University of Ghana
http://www.wacipac.org/PDFs/WACIPAC%20Newsletter%20No.%2020.pdf

University of Ghana, Noguchi Memorial Institute for Medical Research(Freedom From Hunger KM)
http://ffhtechnical.org/partners/collaborating-organizations/university-of-ghana-noguchi-memorial-institute-for-medical-research

下記は「 Collaborating organisations (on projects)」とか書かれているので、ガーナ大学の取り組みに出資かなにかしている大学の一覧かなにかなのかな。

NOGUCHI MEMORIAL INSTITUTE FOR MEDICAL RESEARCH
http://www.ist-world.org/OrgUnitDetails.aspx?OrgUnitId=1606ca04664046f792f3c2b863456b5b&SourceDatabaseId=7cff9226e582440894200b751bab883f

世界中の地名が出てくるのだが、日本と米国の地名はないようだ。見落としたのかしら。
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2つの米国法人については、日本の病院や大学関係者の名前も少なからず関係者として挙っている。しかし、「だから安心だ」と言うつもりもないし、「彼らはだまされている」と言うつもりもない。

ただただ、なにがなんだかわからない。なにがどうなっているのだ。
 


posted by 亀@渋研X at 03:25 | Comment(2) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 【未消化】これはなんなのだろう3:野口英世の遺産?
この記事へのコメント
本日(08年6月22日)放送の日本テレビ系列18時代の番組(バンキシャ!!)で、米国財団法人野口研究所が取材を受け、『サメの肝臓から取れる「スクワレン」を化学処理した「スクワラン」が健康食品や化粧品の成分として使われている。』という話を研究所の人が話してました。
その先の深まりはあまり無く、沖縄でいろんな目的のためにサメを駆除し、肝臓から肝油を作っている漁師の話に流れて、終わってしまいましたが、間違いなく、財団の宣伝と「スクワランの各種効果の存在」を印象付ける番組になったと思います。
 が、肝心の財団の設立のいきさつ等は、何もわかりませんでした。
 野口英世の地元、福島県に住む人間としては気になるところです。福島県では、エントリーに書かれていた紛らわしい二つの財団の話は、ほとんど知られていないと思います。
 もしかして、2つの財団は、野口英世の借金名人としての側面を生かし、資金運用を図りたい財団、なんてことは無いですよね。
Posted by 憂鬱亭 at 2008年06月22日 23:57
福島の方なら、なお気になりますよねえ。悩ましい団体ですねえ。

アメリカでの財団の住所をググってみると、また興味深いことが出てきます。

サイトに出ている住所。
1020 Locust Street Suite M-70 Philadelphia,
PA19107-6799 U.S.A

http://maps.google.co.jp/maps?q=1020%20Locust%20Street%20Philadelphia&lr=lang_ja

ストリートビューで確認すると、Jefferson Alumni Hall(ジェファーソン大学同窓会館ぐらいの意味かな)がある場所でした。ここの「M-70」号室に事務局かなにかがあるということなのでしょう。

ただ、下記のページで紹介されている写真とは別の建物に見えます。

野口英世と野口医学研究所 【森の洗い粉ネットサロン】
http://www.morinoaraiko.net/noguchi.html

免税法人やNPOのデータベースみたいなページにも、ちゃんと出ています。
http://www.taxexemptworld.com/organization.asp?tn=279423

ただ、住所が少しだけ違います。

NOGUCHI MEDICAL RESEARCH INSTITUTE
1020 LOCUST ST - STE M-70
Philadelphia, PA
19107-6731

最後が6731。サイトにあった住所は6799。「PA 19107-6731」でググると、ちょっと通りが違います。
どちらかの住所が古いかなにかなのでしょうか。どっちにも、写真の建物は見当たらないですけど、ぼくはアメリカの地番のつけかたをよくわかっていませんので、なにか勘違いしているのかもしれません。

余談ながら、ストリートビューって、とんでもない機能だなあと、改めて思いました。
Posted by 亀@渋研X at 2008年06月23日 05:35
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