2008年07月11日

ずさんな者たちの足跡

本書から見えてくるのは、圧倒的に著者や論争当事者たち、そして報道する者たちの“ずさんさ”なのだ。
ふんぎゃー!?

「本書」というのは栗原裕一郎『〈盗作〉の文学史』(新曜社)のこと。文章は下記ブログ記事から。ブログ主は『ケータイ小説的。』とか『自分探しが止まらない』とかの作家さんである。

『<盗作>の文学史』感想(【A面】犬にかぶらせろ! 2008年7月10日)
http://www.hayamiz.jp/2008/07/post-70db.html
パクリ論争と言っても、論争本体のない盗作論争だったり、肝心の元ネタの作品名すら間違えたまま行われていたり、実はメンツを保つための取り繕いでしかなかったりする。あとは、フォークナーの代表作すら知らない文学賞の選考委員の存在だったり、単に意識の低い著者を出版社が持ち上げた以上守らなきゃいけなくなった構図だったりする。あと「過去ログ読めや」的な何かとか。

そういった“ずさんさ”な者たちの足跡を、膨大な資料を追求し検証していくという栗原裕一郎の仕事はきわめて“ていねい”な仕事だと思う
あああ、ありそうだ。いや、きっとそんなもんだろう。そうか、ほとんどみんなシロですか。ちょっと読んでみないといかんな。

しかし。

ニセ科学だなんだと話題にしつつも、そんなふうに名前を残したいとは思いません(いや、心配しなくてもオレなんか残らんに違いないが)。くわばらくわばら。
posted by 亀@渋研X at 06:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - ずさんな者たちの足跡
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