戦前の親を見習おう(少年犯罪データベースドア 2007年12月24日)
戦前は、モンスターペアレントが今よりももっともっとたくさんいました、みんなもっと見習いましょう、裁判でも親が勝っています、昔はよかった、という記事。
「見習おう」とかいうのは皮肉や揶揄だと思っていたんですが、コメント欄を読んでびっくりしました。
どうも、私の筆力が至らないためか、この記事も皮肉を云っているように受け止めてる方が多いみたいなんですが、私はほんとに戦前の親は立派で見習うべきだと思っています。
戦前は小学生なんかでも団結して教師と戦ったりしていて、まことに結構な時代だったと思います。
『戦前の少年犯罪』は戦前を非難していると読み取る方までいるんですが、私は戦前は若者に寛大でおおらかなじつにいい時代で、我々も大いに見習うべきだと主張しているつもりなんですが。Posted by 管賀江留郎 at 2007年12月27日 11:56
こういう行動をしたらというは、ブランコに10人で乗ったり、壊れたハシゴを登ったりする小学生のことでしょうか。うーむ、そういう大らかさは大事にしたい……けど、けどなあ。
子どもはそういうことをするもんだというのが、戦前の裁判所の判定でした。
子どもがそういうことをやらなくなったら人類は滅んでしまいますからねえ。
ハシゴの先になんにもないことは見ればわかるのに何故か己の命を賭して登らずにはおれない人というのがいて、そんな人のおかげで人類は進歩して我々もその恩恵に預かってこんなコミュニケーションもできたりしているわけです。
好奇心こそが生物と無生物のあいだを隔てる唯一の差で、好奇心がなくなったら生命とは云えません。Posted by 管賀江留郎 at 2007年12月28日 22:30
これ以上、学校を萎縮させてどうするよ、という気もする。
先生にも大らかでいてくれれば、いいんですけどね。
あと、こういう「子どもが死んじゃった」とかいうケースでの、親が学校にねじ込みまして、という話を、いわゆるモンスターペアレンツとひとくくりにしちゃっていいのか、という疑問も。
別に向山なにがしの肩をもつわけではないが、わけがわからんご要望で学校(というよりも教員)をいじめることに必死な人って、確かにいるわけで。
そういう親が本当に増えたのかはともかく、増えた、前はこんなの出くわしたことがなかった、と感じている教員が少なくないようだ、というのもぼくの周囲では感じます。
ある程度ランダムだと、実際には数は少なくても、あるときに集中的に出くわすということが起きるでしょう。そうすると、いつの時代も一定数は「変な親が増えた」と感じる教員が出て来てしまう、ってことはあり得る。
これが異動直後だと「この学区は変な親が多い」という感覚になるのでしょうね。実際には、どの地域でもそういうことが起きうるのだとしても。
これ、なにを調べればいいんでしょうか? 「増えたと思いますか?」という調査をしても、わかんないですよね? それとも、それで肯定的な回答が、たとえば10パーセントぐらいだったら「ランダムゆえの偏りのため」とか言えるのでしょうか。
【学校とか教育とかの最新記事】
色々と考える材料を提供してくださるネタで、う〜む、とうなってばかりで、言葉に出来ることは多くはないのですが。
(二十数年の)経験上感じることから少し書かせてください。
教師仲間で会話をして「昔よりも今が良くなった」というネタはほとんどありません。例外は、20年以上前と比べての給料とか、一部で最近導入された冷房とか、50人学級が解消されて40人学級になった、位です。
あとはほとんど、保護者についても、生徒児童についても、教育予算についても「悪くなった」という話ばかりなのですね。
そこで、どうせ全部「悪くなった」という感想が出ることを前提にして、統計を取ってはどうでしょうか?
例えば「5年前に比べて、学校に細かい要望を出す保護者が増えたかどうか」を可能な限り多くの教師に尋ねます。多分、どの時代のどの教師群に聞いても「増えた」という感想が多くなると思うのですが、「増えた」という感想が特に多い時代や地域は、他の時代や地域に比べると確かに「そういう保護者が増えたようだ」と言えるのではないでしょうか?
そこから先は統計の手法を用いてのことになるかと思うので、詳しい方の意見が欲しいのですが、
この手法だと、少なくとも「特に激しい変化を実感しているのはどこか」ということは調べることができると思います。
>「悪くなった」という話ばかりなのですね。
それは悲し過ぎる(T^T)
いま、うちの方では「コミュニティスクールになって、よかった(点もある)」と言ってくれる先生方もいるんですが、これはあまりにも例外的なのか、それともおべんちゃらなのか。
なんて、考えても始まりませんが。
それはさておき、なるほど。「継続的に意識調査をして、『悪くなった』という回答の極端に多くなった年や地域を見つける」という感じですね。
やってみなければわかりませんが、どこでも年々増えるだけだったらどうしよう……。
おそらく、記録にも出てきにくいでしょうね、「こんなクレームがあって、こういう対応で落着した」とかいう話って。
いや、「というわけで、記録に残しましょう」なんていうつもりはありませんよ? これ以上、記録とか増えたら、もうもう……「やっぱり前より悪くなった」がまたひとつ(大汗)。
それほど悲観的に取らないでください。
私も含めて教師という職業の人は、放っておくと児童生徒や保護者のの美点よりも欠点に目が行くタイプが多い人たちなんです。
テストで90点取った生徒がいると、「この生徒はなぜ100点が取れないんだろう」という類の思考に陥りがちなのです。
一方では、教育予算や仕事の自由度などで、実際に悪化したと思われる点もあります。こちらは政策の問題なので、少なくとも児童生徒には責任はありません。(保護者たちには選挙の投票という責任があるはずですが)
ということで、児童生徒や保護者の変化についての統計は、取る値打ちはあるのではないか、というのが私の考えです。
ただし、表れた数字をセンセーショナルに新聞の一面に使うような事は避けるべき統計だし、そんな統計を取って喜ぶ官僚はいないだろうな、とも思います。