2008年08月18日

東京新聞の「心理研究家」は教祖さま?

血液型で政治を語る(Interdisciplinary 2008年8月13日)で言及されていた新聞記事を読んだ(さらに元ネタのkikulogでのコメントはこちら)。

心理研究家御瀧 政子さん Q 福田さんは典型的なA型?(東京新聞 連載「即興政治論」2008年8月12日)
以前のURLはてブ魚拓

これが東京新聞サイトのトップページに出てたんですか?
空いた口が塞がらなかった。

が、なんとか口を閉じて「心理研究家ってなに?」とググってみた。ネット上では、ほとんど「ゆうきゆう」という人に固有の肩書きのような雰囲気(この人は精神科医みたい)。
いやまあ、そういう固有のもんでもなかろうとは思うんだけど(ほかにも思いつく人はいそうだよね)、amazon.co.jpでも、ほとんど同様なのよね。まさか商標とかか?

「"心理研究家" -ゆうきゆう」でググると、少しはいる。数人かな。
「元エステシャンと心理研究家がダイエット失敗経験者から学んで作った」っていう情報商材が、妙にたくさんヒットする(エステシャンでいいの? エステティシャンじゃなくて?)。
色彩心理研究家とか、そういう人もいなくもない。前述ゆうきゆう氏も「対人心理研究家」なんて書いている場合もあった。そういう「××心理研究家」ってのは、まあ、わからなくもない感じがする。単に「心理研究家」だと、茫漠とし過ぎていて怪しく感じるのかもしれないなあ、などと思う。

「心理研究家」という肩書きについては、ネット上ではわかんないっぽい。まあ造語なのかなあ。なにかの「俗称」というほどには使われていないようだし。

んでは、「御瀧政子」とはどういう人なのか、改めてググってみる。

公式サイトのプロフィール
http://www.mitaki-masako.net/profile.html

心理研究家とは書いてないなあ。「ヒーリング クリエーター。作家」ですか。「美堀真利から御瀧政子に改名」、はあ。うわ、いろんな肩書きがずらずら。

え?
オーラ鑑定・前世調査・心霊調査・ダウジング調査・運命調整・願望呪術・超能力指導
ちょ、じゃあ、占い師というか、霊能者というか、そういう人?

ちょ、ちょっとちゃんと読もう。リンク先も見てみよう。(しばし、あちこちをうろうろ)

ははあ。だいたいわかった。

まず、神道系の宗教団体「五法院」(ここ)の「法主」なんですね(たぶん代表であり教祖さま、みたいなもの)。宗教法人とは書かれていない(後述の本のプロフィールでは「宗教法人出雲神社五法院」となっているのだけど、このサイトでは「正式名称 五法院」と書かれている)。教典を書いたっていうんだから、教祖に近いんでしょうね。

それから、編集プロダクション兼自費出版系の出版社の代表をやっておいでのようです。「こころカンパニー」とか「COCORO COMPANY」というようです。ご自身の本も、そこから出してたり。
「COCORO研究所」というところの代表でもある……のかな? そこは、なんかよくわからない。

改名やら何やらで3つのお名前がありまして、改めたのか使い分けているのか、なんだかよくわかりませんが、Web上の記述によると、どうもこういう具合のようです。

三堀眞理子(御瀧政子事務所代表、株式会社こころカンパニー代表@ここ) → 美堀真利( COCORO研究所代表@ここらへん) → 御瀧政子(いまこれ)

あ、最近は、血液型の本でヒットを飛ばしているんですね。2月に出た『「だから、B型だ」って言うな!』が20万部を突破。おお、すごい。
東京新聞が目をつけたのは、きっとこのヒットのためですね。

さらに6/20に『「やっぱA型だ」って言うな!』『「裏」血液型ってなんだ!』、8/1に『「ほらっ、O型だ」って言うな!』が出ていて、8/29には『「ふーん、AB型だ」って言うな!』が出る、と。いずれも主婦と生活社かあ。

じゃあ、ってんでamazonを見てみる。
あー、御政子(検索結果)と、御政子(検索結果)があるのか。ううむ。血液型の本と、赤ちゃんの名付けの本と、おお、本命?

「御滝政子」名義での著書のひとつに、『五法術―愛と成功を導く幸せの占い (COCOROブックス)』(こころカンパニー 2003/09)が。このページでのプロフィールが……
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
御滝 政子
東京生まれ。8歳のころに人と違う力を持っていることをはっきりと自覚し、宇宙の神からのメッセージを聞いていた。その後、修行のため世界20数か国を旅する。ヨーロッパで“白魔術”、聖地インドで“超能力”と“呪術”、仙道の本場中国では“気”と“符呪”を体得し、それらを集大成した「水晶魔術」を創出する。現在、著述、講演会、テレビ出演等で活躍。宗教法人出雲神社五法院法主
ええと、ほかに書かれているプロフィールと、ちょっと趣きが違うような……。まあ、法主としてのTPOというものでしょうか。

その前の「美堀真利」名義の本も、amazonにいっぱいありました(検索結果)。ほとんど占いの本ですが、なかには魔術とか8次元との交信とか。心理がどうのとかいうのも、あることはあります。あ、赤ちゃんの名付けの本もやっぱりある(汗)
いちばん古い本は1983年? うーん、大ベテランです。

もちろん、宗教人がライターや編集プロダクションをやってはいかんとかいうことはない。それどころか、ひょっとすると宗教人なら占いとか魔術・呪術とか言ってもおかしくないのかもしれない(そうか?)。教祖さまになっちゃった漫画家さんもいたことだし、あることなんでしょう、誰の身の上にでも。

すっごく釈然としませんが。

占い、オカルト、心理もののライターとしては成功者なのでしょう。今やメディアへの露出も多いし、銀座にジュエリーショップも開いたようですから、事業家としても成功者かもしれません(お店の住所がわからないとか、電話帳でお店が見つからないなんてのは小さなことです、きっと)。

だけど、こういう人を「心理研究家」として紹介して、新聞紙上で政治家について語らせるって言うのはどうよ、東京新聞さん。

週刊誌じゃないんだよ?


posted by 亀@渋研X at 00:34 | Comment(2) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 東京新聞の「心理研究家」は教祖さま?
この記事へのコメント
あれ?
「五法院について」(http://www.gohouin.net/1.html)の「崇拝対象 天照大神・釈迦如来・恵比寿神・布袋尊・九天玄女 他」と、「東京都中央区の神道宗教施設 - Yahoo!地域情報」(http://local.yahoo.co.jp/detail/spot/c5bbc5c30fcd93e0407d0b9382f2409d/)から「神道系」と書いたんだけど、「教典」には「般若心経、観音経」もある……。星座占いもやってる(http://www.gohouin.net/6.html)。

「崇拝対象」ってのも変な表現か。神社なら「祭神」とかいうところかしら。

こういうのを神道「系」と言ってよかったのかなあ……。まあ、「系」ならなんでもありなのかもしれん。
Posted by 亀@渋研X at 2008年08月18日 00:58
別件で(前の話題を引きずっています)「すっごく釈然としませんが…」という思いを抱いています。記事内容と少しずれますが、TOSSの向山氏がMNS産経ニュースで公立校を代表する教師のように連続の記事を書いてること、文部科学省が↑のような事業を委託したりしていることに釈然としなくて、こちらでまでぼやいています。ニセ科学の(水伝)を授業に使っていたとか、教師の教材販売の是非とか、スポンサー寄りの偏った授業は良いのかとかが、どうでもよいことと葬られていいものか…。

<こういう人を「心理研究家」として紹介して、新聞紙上で政治家について語らせるって言うのはどうよ、東京新聞さん。>

という呼びかけ…そこなんですよ。釈然としないのは…産経ニュースとか、文部科学省とかが、そうしたことを追求もせずに、教育のプロ中のプロとして紹介しても良いものでしょうか?


Posted by なおみ at 2008年08月19日 13:55
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。