関東地区女性校長会の件・続報|ほたるいかの書きつけ(2008-10-02)
「ほたるいかの書きつけ」でも、またソースとなったkikulogのコメント欄でも触れられていますが、学校はいま、本当に萎縮しています。うまい具合に情報が伝わってゆくとよいのですが。
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今回の件にしても、異様な食育マンガの件にしてもそうなのですが、それを受け入れてしまった人、広めようと考える多くの人は、なにかを改善するために取り入れていることが多いのが実状です。実際に直面している困難になんとか対処しよう、状況をなんとか改善しようとしているわけです。
これは、ほかの多くのニセ科学的なもの、オカルト類にも共通しています。(安易な)スピリチュアリズムにしても、(根拠を欠く)代替医療にしても、「水商売」をはじめとする悪徳商法にしても。
言い出しっぺ(主唱者)は、単に商売でやっていることも多いでしょう。特に、なにかを売っている人については、怪しいことが多い。言い出しっぺでなければ何を言ってもやっても全面的に免罪されるとかいうことはないにしても、言い出しっぺの責任の重さや悪質さとははっきりと区別されるべきですよね、難しいけど。
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こうした困難や不安、切迫感につけ込む金儲けを、一時は「不安産業」と呼んでましたよね。不安産業に加担し、またあるときは率先して働き続けているものにマスメディアがあります。むしろ、不安産業の代表格と言うべきかもしれない。いや、ハッピーになれると焚き付けるんだったら、「幸福押し売り産業」かな?
いずれにしても、教師たちや病気などで悩んでいる人たちに、怪しげな話は届いてしまい、また、一方で『AERA』や『世界』『視点・論点』などでの情報は届かなかった。こうなると、物量のバランスから言っても、マスメディアは言い出しっぺに次ぐ犯罪性があるってことになりますよね。
少し前、東京新聞や中日スポーツに血液型性格判断に基づく記事(詳細はこの辺)が載ったとき、J-CASTが政治部長やデスクのコメントを取っていました。
政治家や金メダリストをタイプ分け 東京新聞の血液型分析が話題に(J-CASTニュース 2008/8/25)(はてブ)
娯楽だからバラエティだからコラムだから署名記事だから、読者・視聴者が関心をもっているから……そういう「言い訳」でお茶を濁している間に、その記者・編集者・デスク・ディレクター・プロデューサーたちの家族や友人たちが、どういう不安定な状況に置かれることになるのか。メディアに関わる人間の「想像力」の問題なのかもしれません。
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最近、怪しい健康商品などに関する特徴を、手短にわかりやすくまとめた投稿を読みました。このコメントです(「地下生活者の手遊び」さんのエントリ「ノンステロイド詐欺でアトピービジネス跳梁跋扈」についたもの。エントリ自体もコメント群も大変有用だと思います)。
ここで挙げられている3つのポイント、商品、販売法、広告の3つのポイントのうち、1つでもダメならダメだとぼくは考えていますが、まあ、その辺は人それぞれかもしれません。
これをマスメディアの記事に応用すると、どういうことになるんかな、商品は記事そのもの? それともそこで扱われている話題? などとぼんやり考えています。
発し手側も、受け手側も。