2008年11月24日

謝罪と撤回

謝罪
去る2008年11月22日23時頃、私ことkamezo=亀@渋研Xは、magician-of-posthuman氏のブログ「別館:ポスト・ヒューマンの魔術師」の、2008年11月22日付けの記事疑似科学だよ!全員集合〜!!\(^o^)/に対し、はてなブックマークにおいてつけたブックマークならびにコメントで、不適切なタグを使用してしまいました。
ブログ主のmagician-of-posthuman氏にお詫び申し上げるとともに、タグを撤回いたします。

また、コメントを下記のように修正します。はてなスターをくださった方々にもお詫び申し上げるとともに、はてなスターは後述する「タグをはずした段階でのコメント」にいただいたものであって、修正後のコメントにいただいたものではないことを、ここにお断りいたします。

修正
11月24日、本エントリの公開とともに、より誤解を生じにくいであろう下記の内容に改めます。
一見ニセ科学批判批判風だが、「根絶」から察するに一連のニセ科学関連の議論とは関係が薄そう。FAQ等も、思ったより知られていないし関心を持たれていないのだろう。
ご本人が「ネタ」だとおっしゃっているので、タグを付けるとしたら[ネタ]がふさわしいかもしれませんが、ここではネタ(冗談)なのかどうかは問題と考えていないので検討していません。

また、当該コメント欄には修正されたものであることを示すとともに、本エントリへのリンクを付して、最終的には以下の形にまとめます。
11/24修正。経緯はhttp://qrl.jp/?284716 /一見ニセ科学批判批判風だが、一連のニセ科学関連の議論とは関係が薄そう。FAQ等も、思ったより知られていないし関心を持たれていない模様。
謝罪・撤回・修正に至った経緯等、詳細については以下に述べるとおりです。

経緯
22日23時頃、Googleブログ検索「ニセ科学 OR 疑似科学」のRSSを確認した際、当該のエントリが公開されたことを知る。

記事を読み、下記のブックマークおよびコメントをつけたところ、ブログ主さんから応答をいただいた([ ]内はタグ)。
2008年11月22日 kamezo [ニセ科学批判批判][読まずに書く人][過度な一般化]あ、この人も「根絶できないから無駄」派なのか。根絶とか撲滅とか、なんでそういう発想が出てくるのだろう。FAQもなんも、こういう人には役に立たないわけだな。

2008年11月22日 magician-of-posthuman [身の程を知ろうよ] id:kamezoが関連記事をスルーした上で、このネタにしかマジレスできなかった理由が気になった。

はてなブックマーク > 疑似科学だよ!全員集合〜!!\(^o^)/ - 別館:ポスト・ヒューマンの魔術師
「id:〜」という書き方は「IDコール」というはてなのサービスで、呼ばれたことが相手に伝わるようになっている。

俗にいわれるメタブクマ(ブックマークのページをブックマークすること)で「理由」を書いたところ、さらに応答をいただく。
2008年11月22日 kamezo id:magician-of-posthumanさん。「関連記事」というのがこのブログの記事のことなのであれば、ほかの記事は、ぼくの教養レベルではなにを言ってるのかまったく理解できなかったからです。悪しからず。

2008年11月22日 magician-of-posthuman [一発屋]で、私の疑似科学批判に対する言及のバックグラウンド(関連記事)に無知・無理解のまま「批判したつもりになれるコメント」を書いたid:kamezoさんは、その駄目な前言を撤回したりはしないんですねぇ。良いんですか

はてなブックマーク - はてなブックマーク - 疑似科学だよ!全員集合〜!!\(^o^)/ - 別館:ポスト・ヒューマンの魔術師
この段階で、当初のタグ[ニセ科学批判批判][読まずに書く人][過度な一般化]のうち、[読まずに書く人][過度な一般化]は不適切であったことに気づき、さらに応答。
2008年11月22日 kamezo id:magician-of-posthumanさん。あ、なるほど。ぶしつけなタグだったですね。これは失礼しました。ただ、見えづらいところで云々しても不健全でしょうから、お詫びかたがたエントリを挙げます。しばしお待ちを。

はてなブックマーク - はてなブックマーク - はてなブックマーク - 疑似科学だよ!全員集合〜!!\(^o^)/ - 別館:ポスト・ヒューマンの魔術師
ここで最初のブックマークコメントから2つのタグをはずし、その旨を書き加える。当初のエントリへのタグは、以下の状態になる(このエントリを書いている時点では、この状態)。
2008年11月22日 kamezo [ニセ科学批判批判]あ、この人も「根絶できないから無駄」派なのか。根絶とか撲滅とか、なんでそういう発想が出てくるのだろう。FAQもなんも、こういう人には役に立たないわけだな。/23:53不適切な可能性のあるタグをはずしました。

翌日、magician-of-posthuman氏が本件について新しいエントリを公開。

疑似科学批判者の中には「批判し易い記事」だけを批判する輩もいるのか(別館:ポスト・ヒューマンの魔術師のバックグラウンド 2008-11-23)

ここで、先のコメントについて、以下のご意見をいただく。
 駄目なのはタグだけではなく、君のネタにマジレスしたコメントの内容全てなんだけどね。私を単純な疑似科学批判・批判者だと勘違いしている時点でお笑いだよ。
このエントリからは、PSJ渋谷研究所X(臨時避難所)の方のエントリ私家版「ニセ科学用語の基礎知識」β1にトラックバックをいただいている。


背景と問題の理解
以下の2点について記しておく。今後も同様のミスを犯さないため、また、事例として他の方々にも参考にしていただくためにも有効であろうし、magician-of-posthuman氏への礼にも適っているであろうと考えるためである。

1)なぜ不適切なタグであったと判断したのか
2)なぜそうしたタグを付けてしまったのか

1)なぜ不適切なタグであったと判断したのか
具体的に「どこがまずいか」のご指摘をいただく前に、前記2つのタグを不適切と判断したのは、下記の考察による。

■前提
SBM(ソーシャルブックマーク)およびそこにおけるコメントは、利用者個人の情報整理の道具ではあるが、公開している場合はその性質上、第三者がどのように読むかという意識をもって書かれなければならないだろう。100字以内という制約があるために若干舌足らずになるきらいはあるが、決定的な誤読を誘うようであっては適切とは言えないだろう。これは、そこで用いられるタグについても同様のはずだ。

そのような視点で前記のコメントならびにタグを見直すと、当初の状態は、意図に反した受け止め方をされる可能性が高かった。

■意図
当該コメント並びにタグは、以下のような主旨のつもりであった。
ここ数年、阪大・菊池氏や山形大・天羽氏のサイトなどを中心として、「ニセ科学」という概念が提案され、徐々に共有されるようになってきている。メディアでもその文脈で取り上げられることも増え、少なくともネット上ではFAQの類いも徐々に整い、あちこちで議論が重ねられて、その問題意識とともになにがしかは浸透してきたと考えている。
しかし、当該のエントリは、それらの議論を踏まえたものではない。また、「疑似科学の根絶」を目標とする疑似科学批判者は、おそらくは一部にしか存在しないか、あるいは書き手の想像に過ぎないもので、それを疑似科学批判者に共通の特徴とみなすのは、過度な一般化であろう。
「疑似科学を批判する者は、疑似科学の根絶や撲滅を目的としているに違いない」という前提に立って、「根絶などできないから、批判しても無駄だ」という主張をする人はしばしば現れるが、この書き手もそのひとりだったわけだ。
それにつけても、継続して疑似科学関連のエントリを挙げている人であるにも関わらず、こうした見方をしているのは驚きだ。こうした見方は、なぜ幾度となく出てくるのだろう。
また、前述のような議論の積み重ねやFAQの類いが届いているようすはない。また、読んでもらえそうにもない。どうしたものか。
最後の「どうしたものか」は、「困ったなあ」とか「悩ましいなあ」でもかまわない。ボクのエントリでしばしば結語としている「悶々」とか、そんなところだ。

■問題点
書いてみて改めて思うが、こうした思いをあのコメントから読み取ってもらえる人は、ごく少数だろう。

特に[読まずに書く人][過度な一般化]タグから通りすがりに読み取れるのは、およそ「言及しているものについて読んでいない書き手」とか「該当しない事例まで含めて言及している記事」といった程度のことだろう。実際、ボク自身もこれまではそういう意味でとらえていただいて差し支えない使い方をしていたつもりだった(この点については、後述するように今後点検していきたい)。

上記のような「一連のニセ科学関連の議論については読んでいなさそうな人」だとか、「一部の(あるいは存在しない)疑似科学批判者の問題点を、疑似科学批判者全体に敷衍しているつもりだとしたら、それは過度な一般化というものだ」というような意図までを上記タグから読み取ることができるのは、ボクのブログ記事の読者や、ボクのこれまでのブックマークコメントを読んできた人、あるいは、同じような問題意識を持ってそうした事例を見てきた人ぐらいであろう。つまり、「誤解の余地が少ない」とはとても言えない。

さらに、これはタグではなくコメント本文の問題になるが、他のエントリを読み解けていないのに、ごく一部を理解できた(と思ってしまった)だけで全体が読み解けたと勘違いするという誤りも犯している。実際には、「ごく一部を手がかりに、全体についての想像を巡らしたに過ぎない」わけで、これはまさに「過度な一般化」であろう。妥当性が低い可能性は捨て難い。

少なくとも断定的に語るべきではなかった。しかし、推測であることを明示するには100字の制約内では表現することは、他の記述との兼ね合いから至難である。したがって「根絶」についての考察は、修正後のコメントでは割愛した。

2)なぜそうしたタグを付けてしまったのか
上記のような誤りを犯した理由を考えてみると、ここしばらくの出来事が思い起こされた。

■背景1
ニセ科学関連の議論を追っている方々は、最近、「ニセ科学関連の議論は、届いていないところにはまったく届いていない」ということが、大変強く印象づけられてきたところではないだろうか。

先の関東女性校長会の一件では、教育関係への影響とその問題性が雑誌などのマスメディアを通じても何度か取り上げられているにも関わらず、現場管理職にはまったく届いていなかったらしいことが、強いショックを与えた。

また、漬物倉庫(嘘)11月16日11月19日にまとめられている最近の一連の議論、特にfinalvent氏の偽科学発見テスト(finalventの日記 2008-11-17)とその反響、finalvent氏の応答などからは、一定程度は浸透している実感のあったネット上でさえ、しかも継続的にニセ科学/疑似科学関係に言及している人でさえ、問題意識はおろか基本的な概念規定さえ共有されていないケースがあることが明らかになった。

こうした印象をもったのは、ぼくも例外ではない。「いやあ、何年かけてもぜんぜん伝わらないものだなあ」という思いが募ること甚だしい数日間であった。

■背景2
「知られていない」ことが明らかになっているので改めて書いておくと、「ニセ科学」という概念と問題の把握、そしてここ数年重ねられてきた議論に関しての簡単なまとめには、たとえば下記のようなものがある。

ニセ科学関連文書(菊池誠の物理ページ)
特に「ニセ科学入門

ニセ科学批判まとめ %作成中

Skeptic's Wikiもかなりスタンスが近いだろう。

上記、阪大・菊池君のブログ「kikulog」や、それ以前から「水商売ウォッチング」を立ち上げていた山形大の天羽氏のWebサイト群も、しばしば注目を集め、関連する議論の際には引き合いに出されることも増えた。

論点について簡単に読めるものが乏しく、菊池君のkikulogでも「なんかFAQ的なものがないと」などとしばしば話題に出ていた数年前と比べれば、かなり問題点やスタンスを共有しやすい状態になってきていると言えよう。上記以外にも、関連のリンク集や個別の論点について書かれたものは格段に増えた。微力ながら、自分でも私家版「ニセ科学用語の基礎知識」β1などに手をつけている。

年に一度のニセ科学フォーラムも本年で3度目を迎え、マスメディアやネット上のニュースサイト等でも、主に個別の問題についてではあるが何度か取り上げられた。

■誤りとその理由
ここまでおつきあいいただいている方はすでにお気づきと思うが、改めて書いておく。当該コメントのタグでボクが犯した誤りは、上記のような背景が共有されている人にしか理解しかねるような意味合いを付与してしまったことだ。我ながら情けないのは「広がってないなあ」という嘆きを、まさに「広がってほしかった意味合い」に拡張してしまっている。

なぜ、そうしたことが起きたか。

第一に、「自分が強く関心を寄せているものについては、他の人も知っているような気がしてしまう」という錯覚は、よく知られた誤りのひとつだ。もちろん関心領域は人それぞれなのでそんなことはないのだが、それを忘れている。

第二に、おそらくこれは「慣れ」が生じている可能性がある。一般的な意味合いで使用してきたつもりの言葉であっても、長く使用しているうちに特定の文脈に依存する「オレルール」が生じて、意味を拡張あるいは限定して使用しまうということは容易に起き得る。これも錯覚のひとつだろう(今回のようなタグについて「一般的な意味合いで使用してきた」と言い切るためには、自分の過去のブックマークを仔細に検討してみる必要がある。できれば、後ほど時間を取って見直してみたい)。

第三に、上記のような錯覚や慣れは、日頃、共通する認識の人とのやり取りを繰り返すことで強化されるだろう。頻繁にやり取りをする相手に通じてしまう「オレルール」は、なんとなく「どこででも通じる」ような誤解を自分に生じさせる。

上記以外に、嘆きが大きかったなどということも関係しているかもしれない。動揺しているときに、人は誤りを犯しやすいだろう。

こうした誤りについて自覚的で慎重にしてきたつもりでも、今回のように深夜などは日中の疲れもあるだろうし、前述の慣れのような気のゆるみも生じる。満腹時やアルコールの入ったときなどは、注意力はさらに下がるに違いない。

以後、より慎重を期するとともに、本エントリをお読みいただいた諸兄姉におかれては他山の石としていただければ幸甚である。

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■ごあいさつ
本エントリでの考察に限らず、本ブログの記事やブックマークコメント等に事実誤認や論理的な誤りや不適切な部分などが含まれている可能性があることは自覚しています。したがって、たとえば「以後、どのようなご意見をいただいてもこれ以上は修正しない」などというつもりは毛頭ありません。ご意見には謙虚に耳を傾けたいと思いますので、必要を感じればさらに修正するだろうと思います。特に、当該のコメントについては、修正の際は本エントリに追記等すると思います。

今後も、眼前の差し迫った諸問題について、力及ばずながらという自覚を失わないように心がけながら、考察を続けて行きたいと考えております。不適切な点、行き届かない点にお気づきの節は、どなたさまもこれまでと変わらずご指摘くださいますよう、改めてお願い申し上げます。

■付記
いささかでも経緯を追いやすいものとするために、以下の方法をとることにしました。
  1. 当該のエントリにはこのエントリからトラックバックを送る。
  2. 本エントリに、各ブックマークのページへのリンクを記載した。本エントリを自分でブックマークすることで、「このエントリーを含むほかのエントリー」に記載されるはず。
  3. 前述のように、修正したコメントに本エントリへのリンクを付す。

また、当該コメントの、タグ以外の点についていただいているご意見については、すでに考慮いたしました。修正後のコメント内容でも、難解な概念を自在に操れる方々から見ればミミズやオケラが書いたようなものでしかないだろうという自覚はあります。しかし、現在のボクの知的レベルでの理解が如実に現れているという意味で、適切かつ十分であろうと考えています。

どのような点についてであれ、ご批判はお受けいたしますが、知的レベルの低さや度胸のなさ、人格的な問題点などについては、残念ながら「より成長するよう、できるだけ精進したいと思います」としかお答えできかねると思います。悪しからずご了承ください。

posted by 亀@渋研X at 16:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 謝罪と撤回
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