駆け出し研究者が科学のために立ち上がる方法のガイド(幻影随想 2009年01月11日)
とても真似できない渾身の一撃。
特に、末尾にまとめられた、このアピールは重要かと思う。
そしてこのエントリを読んでくれた人に対して、同様にアクションを起こすことを期待する。「科学の専門家でなければニセ科学批判は難しい」といった声は、しばしば目にする。最近もkikulogのコメント欄で「科学者でも難しい」という意見を見たばかりだった(僕たちのニセ科学批判ではこうは考えない(たぶん)の49と、それを受け手の135からやりとり)。
難しく考える必要は無い。
ニセ科学に対する批判を公開することだけが、ニセ科学に対するアクションではない。
ニセ科学批判の記事を読み、その記事への賛同の意見を表明するだけでもいい。
リンクとともに一言コメントを追加するだけでも、十分意味のある行動である。
ひょっとしたらそのリンクをたどって批判の存在を知ったことで、将来騙される危険を免れる人がいるかもしれないのだから。
怪しい製品や活動を見つけたときに、それを批判者に知らせるというのも重要な行動である。
個人的には、ブログのコメント欄に情報提供を受けるよりは、はてなブックマークに「疑似科学」か「ニセ科学」のタグをつけてクリップをしておいて貰えると、簡単に情報の集積と共有が可能でデータベース化もしやすいのでありがたい。
ぼくも科学の専門家ではないばかりか、学問から遠い世界で生きてきた。とてもニセ科学批判者などとは名乗れないのだけど(だって具体的な批判はろくにできず、せいぜい疑問を表明するぐらい。基本的には、ぼやいたり悩んだりしているばかり)、まあ身の丈に合ったところで、できることをやるわい、なにもしないよりはマシだろうと考えてごそごそしている。
ごそごそしてみて改めて痛感するのは、そもそも何かを「ちゃんと」主張するのはかなり大変だということ。いい加減な思いつきや思い込みで構わないと考えないのであれば、いちいち調べて、適切な表現になっているかを考えなければならない。まして批判するとなったら、言うまでもないけど、さらに大変だ。ヘタに穴だらけの批判なんか書いちゃうと、逆に「○○批判なんかしてるのは変なヤツ」「ダメな言論の人ばっかり」なんて風評被害を起こしかねないし(^^;;
これは、ニセ科学関連かどうかなんて関係ない。しかも、専門家だろうがそうでなかろうが、誰でも同じだ。調べたり考えたりを改めてしないで済む主張ってのは、きっとその人がずーっと継続的に取り組んできていることの、さらに特に詳しい一部分についてでしかないだろう。
まあ、そんなことは仕事で原稿を書くときも同じなんで「今さら」って話なのではある。このブログの記事が長くなりやすいのは、仕事で書くものと違って分量制限がないことと、仕事ほどには気を使って短くまとめてないからなんだけど(つまり、ぼくとしてはできるだけコストをかけないで書きたいので)、それでも調べることと考えることは、抜きにできない。知っていること、わかっていること「だけ」で書けることなんて、ほとんどないのだ(しばしば専門家が犯す誤りって、そこをうっかりするのだろうなあと思う。自重自重)。
それでも、「ああ、これはよさそう」と思った記事を紹介したり、ソーシャルブックマークサービスを利用してコメントしたりすることは、比較的簡単にできる。悩ましいものを「悩ましい」と表明することも。
ニセ科学フォーラム2008では、きくちくんが「いい記事を見かけたら、自分のブログでリンクしていただくだけでも役に立つ」ということを言っていた。誰かが見るかもしれないってだけでなく、リンク数が多くなると、検索エンジンで上位に来るようなる、人目につきやすくなるから。
VoYSのレポートでは、おかしな業者には、質問して、回答を公開するだけでも有効だといったことも書かれています。まともな説明が返って来なかった、ということがわかるだけでも有効なカウンターになるからです(詳細や実例は、幻影随想さんのエントリをどうぞ)。
誰かに「簡単な問題しか採り上げない」なんて言われてもいいではないか。無理に背伸びをしてわかったようなつもりになるってのは、むしろニセ科学寄りになりやすい態度だと思うし。
しかし、学校現場でもEMとか波動とか、水とかいろいろうさんくさいことを信じている教師が多くて.....
教育委員会にもいるから始末に悪い