2009年05月20日

お買い物を頼むときは

前エントリに関連して。でも、インフル限定じゃなくて。人間の認知の話でもあるかも(いやいやいや)。

「買い物を頼むときのポイント」ってほどのものじゃない。自分の経験(職場で、家庭で、友人と、親子で、夫婦で、頼まれたり頼んだり)からちょっと学んだと思っていることなどボチボチと。基本的に前エントリの「慣れていない人に、外出ついでに食料品の買い物を頼むとき」を念頭に置いてます。終わりの方では違う話も書いちゃったけど。基本、頼む方も頼まれる方もハッピーになれる方向、せめて不幸にならない方向を目指して。

んなことわかってらあ、という人いっぱいいそう。それじゃだめなんじゃない、とか、あたしはこうしておるぞ、という人も多そう。ツッコミなどお気軽にどんどんどーぞ。


一文にすると「慣れてないってことは知らないってことなんだから、あんまり期待しすぎないほうがお互いのため」なのね。そうなんだけど、頼む方は「知らないって、何をどう知らないのか」って、昔のことでもう忘れてるんですよ。子どもたちに頼んだりしているうちに、ああ、おれもそうだった、とか思い出す今日この頃。

そこら辺をつらつらと思い起こしてみたら4つになった。
頼まれる側(ぼくだったり子どもたちだったり部下だったり)は……
  1. なにを買うかを知らない
  2. どう買うかを知らない
  3. どこで買うかを知らない
  4. どう運ぶかを知らない

身もふたもないな(汗



頼む側の対処法としては「最初のうちは、できるだけ具体的に頼む」ぐらいしか思いつかない。

品名(類似品が多くて区別してほしいならメーカー名・商品名まで)、大きさ、量、種類など、できるだけ具体的に頼んだほうがいいですよ。あと、どの店で買えとか。メモやメールで指示するとか、メモをとらせるとかできると一番いいかも。それで万全ってわけじゃないんだけど。

なにしろ「自分と同じように買い物をしてくるはずがない」と思っていないと、頼む方がつらくなります。たぶん。

以下、どう無知かをざっと書いてみるので、そんなことを念頭に置きながらメモを作ってあげてください。で、最初のうちはとりあえず「およそ目的のものを、だいたい無事に、なんとか買って、ちゃんと持って帰って来た」ぐらいで満足するぐらいが無難なのではないかなあ。後にはちゃんと買い物ができるようするには、こんな感じがいいんじゃないかなあ、なんてことも思っています。

■なにを買うかを知らない
すごいことに、具体的に指示をしたって間違えます。

「これ木綿豆腐じゃない、絹ごしを頼んだんだよ」とか(インフル対策の買い出しではさすがに気にしないか(^^;;)。同じ一丁でも、いつもは400gのなのに、200gの買って来ちゃって量が足りないとかね。豆腐に種類があるなんて思ってないとか、あるんですよ、いくらでも。

レタスとキャベツを間違えて覚えてるとかね、あるんですよ。ホウレンソウとコマツナを区別してないとかね。魚の種類とか、全く知らなかったりする。

信じられないかもしれないけど、自分で料理をしないからだかなんだか、関心がないもののことはホントにわかってないし、それに気づいてない。区別してないし気づいてないんだから、似たようなものを見つけると「ああ、これだと思ってカゴに入れますよ。

というわけで、うっかり「どれでもいいから適当に」と言っちゃったら、なにを買って来ても許すこと。それを買うまでに、すんごく悩んだかもしれないんだから。判断の目安ゼロで。

こういうときに、「こんなの買って来てどうすんの!」なんてやっちゃうと、「ふん、もう頼まれたって行かない(-_-)」なんてなっちゃうかもですよ。とくにインフルなどの非常のときは、ご自身もテンパッテるとは思うんですが、機嫌良く何度でも買い物に行ってもらえたほうが戦力としてはいいんで、こらえましょう。この経験は、次に頼むときに依頼方法を工夫する足しにしてください(初回に「絹ごし豆腐」とだけ書いて間違えたのであれば、次は「絹ごしと木綿ごしがあるから注意」とか)。慣れればそのうち、あなたと同じように買い物をする率が高くなってきます。

■どう買うかを知らない
いきなり冷凍食品をカゴに入れます。売り場の印象が強いせいか、まっすぐ鮮魚や精肉の売り場に行ったりします。で、それを持って、乾物を探しに行き、ラーメンを物色し、あまつさえ温かいお惣菜をカゴに入れたりします。売り場を30分も放浪したりします。そうそう、時間もかかるんですよ。どんどん溶けます。魚や肉も暖まります。

レジの人がいい人でも、これを取り替えてくれるかというと……どうでしょうねえ。

まあ、これは冷凍食品や冷たいものは後で買うようにね、と言っとくだけで足りますけど。魚とか、売り場で自分でビニール袋に入れるのがわからなかった例は知らない。これはきっと大丈夫。

あと、間違っても「見切り品とお買い得品の区別をしろ」とか言わないでください。その辺は初心者には難しい応用編なのです。「安売りしてる品物は『本日の○○』って札がついてる。似てるけど『今月の○○』って札がついているのは、大して安くないからダマされるな」とか「○○って書いてあるカゴは見切り品だから避けてね/狙い目だよ」とかってのは難しい。

タイムセールぐらいは難しくないかな。でも、会社帰りや学校帰りに「ついでにする買い物」としてはプレッシャー。買い物のために出かけるんじゃないので。

マイバッグなんか持ってないし、ポイントカードも持ってませんからね!

■どこで買うかを知らない
鮮度や価格、品揃えなどで買うお店が「基本的には」決まってるのが主婦の買い物。その都度、何カ所か見比べるものなんかもあったりするわけだけど。

たとえばうちの場合、野菜と果物は基本的に佐藤の八百屋で買います。が、カアチャンは露天の無人スタンドを優先です。精肉はOKストアがベストですが、ヨーカドーでも買います。グルメガーデン(だったかな)では生鮮品は買いません。砂糖はドラッグストア・クリエイトです。ほかにも無数に「ルール」があります。覚えきれません。

これを全部、理想的に回ってこさせるなんて、いきなりは無茶です。帰宅の経路とかと合わせて、「どうしてもこうじゃないとヤダ」とかいうときだけにしましょう。非常時だから買い物を頼むんです。完璧を求めて後継者を教育するのは別の機会にやりましょう。

あと、店内のどこに何があるかを知りません。探し方も自力で思いつきません。棚の上部や天井から札が下がっていることに気づいていません。分類を理解できていません(店によって違うし)。

見つけにくい小さいものはコーナーのおよその位置を教えるか、店員に聞けと指示を出しましょう。ものによっては、店員に教えることになります。これは初心者にはハードル高いです。

ややこしいものは、最初のうちは自分が行くときに買ったり、一緒に行ったときに教えるのがいいのかも(^^;;

■どう運ぶかを知らない
彼らのサッカー(レジ袋)を一言で言うと、無秩序です。カオスです。

平気で豆腐を一番下に入れて、その上に缶詰を放り込みます。タマゴが一番下に入っているサッカーを自転車のかごに入れて、歩道の段差をガックンとやってくれます。魚の身が崩れるとか決して思いません。縦にしないとか横にしないとか重ねないとか、辞書にありません。温かいお惣菜と冷たいものは袋を分けるとか、冷凍食品はドライアイスをもらうとか、何光年か先の話です。

家に帰って、袋から取り出すときに粉砕された卵や豆腐を見て、初めて驚くのです。

驚くんですよ!?

だから当たり前だとか思っちゃいけません。幼児だと思って、必要な気配りは教えてください。

コンビニやスーパーのアルバイトを教育する人、大変だろうなあ、と今一瞬思いましたが、あれはまだ続けざまにやるから覚えるんですよね。たまに手伝うだけだったら、前記のような失敗をしないと決して覚えませんってば。

■あわてないで。それでも慣れれば覚えるし
よく一緒に買い物していて、私のやることを見ているはずと思っても、大方の人はボケーッと自分が欲しいものを見てるだけです(ぼくやうちの子はそうだった)。ただのギャラリーなのです。スポーツ中継をよく観てたって、いきなり技は出せないでしょ。

相手にもよると思いますが、知ろうというモチベーションのない人にいきなり教えすぎるのは、「大変だあ」ってプレッシャーと、「オレは無能だ」という挫折感を与えるので禁物だと思ってます。

上記のいろんなことは買い物キャリア1年目にして身に付く第二段階みたいなもの、それができたら初段だとか思っててください。スーパーだってダマせる人がいるから、まぎらわしく表示するんだし、初心者よりは毎日来る主婦をターゲットにして棚を作るんだし、多少お店にダマされても迷っても、大目に見て笑ってやってください(^^;;

慣れればだいじょうぶですとも。そのうちには同じようになりますって(^^;;

頻繁に買い物してれば1年後ぐらいで、前述の初段を卒業できると思うんですよね。ちょっとは目利きめいたことだってするようになると思う(オレがそれぐらいかかりました(^◇^;))。

これをきっかけに一緒に料理したり、ニマニマと生暖かく見守ってやってください。頼まれるだけだと、やっぱり当事者意識が薄いから取得時間が長い。頻度と密度の問題ですかね。

それでもそれなりに進歩しますよ。ケータイで「これでいいんだっけ?」とかって写メで聞いてくるようになったり。そしたら「よっしゃよっしゃ」とニマニマしてください。

あ。

神経が太くて、なにが起きてもぜんぜん気にしない人は、失敗したらウガーと怒ってあげるしかないかなあ……。それでも覚えないかもしれないけど(汗



■おまけ:ぼくの体験談
どれぐらいわかってないかの体験談など。

【どこで買うかを知らない】
ぼくは生協でクレージーソルトを店員と探したことがあります。なんでか調味料の棚に見つからなかった。

で、この店にはあるはずなので店員に聞いたんだけど、オバチャン店員は「クレージーソルトってなんですか」という。「クレージー」なんて名前だから、いぶかしく思ったのかも。で、どういう商品か、外見から用途まで説明しながら、じゃあやっぱり調味料の棚ですよね、ハーブが入ってる? じゃあ、こっちの棚かな、とか、店内を2人でうろうろ。そんなに小さいものじゃないのに!

なんとか見つけましたけど。結局どこにあったんだか覚えてないし orz

最後に、店員に「へえ、これですか、今度使ってみよう。勉強になりました。ありがとうございます」とか言われたのが、いまだに釈然としてません(-_-)

【なにを買うかを知らない1】
ていうか、知ってても忘れたり、「どれでもいい」と言われても選べなかったり。

先日、生協になんか買いに行ったんですよ。そしたらメール。
「ついでにおミソ買って来て。どれでもいいから」
「ほーい」

みその棚の前に立ったら、死ぬほど種類が。20種類以上は絶対あったね。棚の前で立ちすくみましたよ。思い出そうとしても、オフクロは白みそと赤みそを合わせてたな、でも、カアチャンは違うな、とかそういうことしか思い出せないし。

いや、毎日のようにみそ汁にみそ入れてたりするんですよ、ぼく。でも、とっさに思い出せない。まさか、こんなところに落とし穴があるとは。

しょうがないから消去法ですよ。「だし入り」じゃないこと、白みそでもない。津軽三年みそ、これは知ってる、これではない。マルコメみそ、これも違うはずだ。八丁みそでも麦みそでもでもない。まだ10種類以上ある。そこから適当に選べばいいんだろうけど、とくに好みとかないし。一番安いのでも一番高いのでもないし、とかやってるうちに、幸い見覚えがあるような気がするパッケージを見つけて、それを買いました。

しかし、家に帰ったらキッチンの所定の場所に入らない。どうもでかかったらしい(-_-)

ほかにもネコのカリカリとかネコ砂とか、ふっと忘れる。いや、どれでも食うしスルんですけどね、うちのネコは。その都度、どれにしようかと考えることになる。これ……じゃなかったような気がする、とかってなる。おれ、歳なのかなあ……。

【なにを買うかを知らない2】
ほんとに知らない、という話。

ぼくは20代半ばで魚の本を担当させられたとき、自分が区別がつく魚はサンマのみだと思ってました。一生懸命考えても、あとはメダカぐらいしか思いつかない。釣りの魚の本だったので、メダカは出てこない。だから部長に「無理です」ってあらがいましたよ。

後でよく考えると、丸ごと一尾ならタイもわかるな、とも思いました。しかし、もっとよく考えると、そんなものを買う機会はありそうにないから役に立たない。

仕事から逃げられるわけもなく、蕭々と仕事しました。勉強しながら。そしたらタイとそっくりな魚なんかなんぼでもありました。タイも識別不能。わかるのサンマ・オンリー(-_-)

いや、この企画は4冊シリーズとかで、終わったらオサカナ博士になってましたけどね。食べられる魚についてだけ。もう四半世紀前のことなんで、日頃買わない魚についてはだいぶ忘れちちゃいましたが。ちっ。

あっ。そういえば、魚の本の前にカタカナ語事典に参加しまして。そのときは、女性の下着の名称が一覧で出ていたのですが、ほとんど分からなくて困りました。部長に図解にすることを提案しました。通りました(全国の少年たちのドキドキのために、GJ、おれ)。

終わってから部長に「知識を活かせるといいな」とか言われました。大きなお世話だ。しかし結婚してからだって下着の名称なんか必要なかったよ。カアチャンの代わりに買いに行ったりしないし。なんで載ってたんだ、誰に必要なんだ。項目選定したの、部長だったよな。部長は奥さんの下着を点呼とかしてたのか?(いやまあ、カタカナ言葉ならなんでも載ってる辞典なんだから仕方ないんだけど)

まあ、これも四半世紀前なんで忘れましたが、どうせきっともう名称はだいぶ変わっています。ついにまったく役に立たずじまい(^◇^;)

【どう買うか&どこで買うか&買うべきかどうかを知らない】
これも大昔の話。職場での、ぼく自身やかつての部下についての記憶。

資料(本です)を買ってくるってことだけでも、人それぞれにいろんなことをするんですよ。ネット書店なんかない時代ね。知らないというよりは、いろいろなスタイルがあるというのが正しいかもしれない。でも、やっぱり、ほかの方法を知らないってことでもあった。

まず神保町の書店街に行く人もいれば、八重洲ブッックセンターとか紀伊国屋本店とか、全幅の信頼を置いている書店がある人もいた。

書店になかったらあきらめる人もいれば、なんか工夫する人とか。書店に注文すると1週間とか平気でかかるけど、あきらめられないですぐ入手できる方法を探す、ってことね。出版社から直接買おうとする人でも、出版社に電話かけてから行く人、いきなり行って「倉庫から取り寄せますので1日かかる」とか言われちゃう人。

古書店を一日かけて歩き回って、「いい資料を安く買えた」ってほくほく帰って来て、時間のかけすぎだって怒られる人もいた。

図書館もあったな。専門図書館をめざとく見つけて、1000円とかで会員になっても高い資料をたくさん借り出したりコピーして来たり。

選び方の問題もあるか。ふつうの図書館で、作ろうとしている実用書の類書をどっさり借りて来る人。見本みたいな意味で参考にするならともかく、それだけじゃあ切り貼り以上のものは作れないでしょう、資料の意味を考えなさい、なんて説教される人もいたような。山ほど買い込んだけど、「つ、使えねえとかなってる人とか。

どういう資料があってどういうふうに必要なのか、それは買う必要があるのか借りればいいのか。選び方は。どの書店に、どの図書館に、どの出版社にどういう特徴があるか。どんな探し方があるか。

そういうことはこないだまで学生や異業種のサラリーマンだった人が、あまり気が付くポイントじゃない。自分で試行錯誤して身に付けなければならないことかもしれない。それには叱られることも必要かもしれない。

ノウハウとして必要なのであれば、モチベーションがあれば、多くの場合は身に付くだろう。そうじゃない人は去って行くかもしれない。でも、そんなことで去って行かれちゃ困るってこともあるかもしれない。互いに手助けし合わないとつらいこともある。

いちいち指示していられないって、ほんと? 考えてもらわないと困るって、ほんと? 教えることと考えてもらうこと。身につけるために体験してもらうべきことと、情報を提供するだけで済むこと。たかが買い物、されど買い物?(^^)

【おまけのおまけ:指示しなくてもよくなる頃に】
慣れてくると、あれこれ細かく言わなくても通じるようになる。が、通じると思っているので、すごく不親切な説明しかしてないくせに「なんでいまさらそんなこと聞くの!」って気持ちになって、ケンカになったりする。ボクもカアチャンもついやっちゃうんだよなあ。

んー……お買い物だけじゃないですね(^^;; これ、20年近くも夫婦やってると、そういう危機が訪れるって話かな?(汗々
posted by 亀@渋研X at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 学校とか教育とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - お買い物を頼むときは
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