渋谷研究所X(しぶやけんきゅうじょ・えっくす)
2004年に科学雑誌『ポピュラーサイエンス日本版』(トランスワールドジャパン刊)内に誕生した仮想の研究所。研究員は、セコくて疑り深い亀さんと、ポジティブに何でも信じる六さんの2名。ニセ科学を中心に、日夜「おかしな科学」などの怪しい話の研究を続ける。現在は『月刊モノクロ』(晋遊舎刊)誌上で「PSI九段下総研」として活動中。
【研究員プロフィール】(雑誌掲載時と同じです)
亀さん 元清涼飲料水の営業マン。青春をSF研に捧げたことに悔いはない。自称趣味はMTB(目撃者なし)。「実証」「計測」が口癖。やぎ座のA型。好みの女性はお金持ちの人。
六さん 元アニメ製作会社勤務。趣味はプロレス(真剣勝負だと思っています!)。特技は信じること。騙されやすく、素直な性格。さそり座のO型。好みの女性はゆうこりん。
もくじ
●1章 僕らは「おかしな科学」と暮らしている
1.マイナスイオンは「ま〜いいな」っす
進化し続けるイオンたち(六×菊)
2.水が世界を救うのか?
水道も反撃中(亀×菊)
3.スカラー波なんてないですから〜!
見えない電磁波をどう考える(六×菊)
4.このダイエットが面白い!
ダイエット法も進化中(亀×菊)
●2章 こんなところにもニセ科学
5.血液型でガタガタ言うな!
まだまだ消えない血液型性格判断(六×菊)
6.波動です、はぁどうも
波動はやっぱり意味不明(亀×菊)
7.「水」知らずじゃなかったの?
『水からの伝言』はファンタジー?(六×菊)
8.オー、脳!? ゲームが脳に悪影響?
脳ブームはどこにいく(亀×菊)
●3章 思わず信じちゃう「いい話」「コワい話」
9.世界を天変地異が襲うのか?
予知を信じちゃいけません(六×菊)
10.亀さんの怪しいニュービジネスを考える
信じさせるのが怪しいビジネス(亀×菊)
11.私とあなたのシンクロニシティ、それホント?
世界がもし100匹の猿だったら(六×菊)
12.陰謀論は不滅です!
陰謀妄想はどこまでも(亀×菊)
●4章 で、どうすればいいの?(鼎談:亀×六×菊)
- 不安な僕らは権威と二分法に弱い?
- 白か黒か、どっちかにして
- 名前や権威は重要、特に怪しい商売には
- 安全だって言ったじゃない
- その自然志向は不自然です
- 早期教育って不安商売だよね
- 素敵な話は疑いにくい
- 本当のことは秘密
- 陰謀と幻想
- ダイソンもゆうこりんも僕らが育てた
- それ、押さえなくていいですよ
- ネットって信じていいの?
- 伝言ゲーム、そしてあまりにもナイーブな
- じゃあ信頼できるメディアって?
- 押さえなきゃならないものはない
- まぎれこむ変なものに敏感になりたい
目次の文言は原稿とかゲラから拾ったので、最終版はちょっと違ってるかも。
◆
こんな構成です。全編ゆるトークなところがキモ。
【本編=亀×六トーク】雑誌に掲載された、渋研の研究員=亀×六のトークです。基本的に「ニセ科学ってなに?」という方向けの読み切り連載。お笑いですが、論点はちゃんとカバーしているつもり。回を重ねても、ほんわか六さんはずっとビリーバーで説得されませんし、すぐにキレる亀さんはしばしば姑息な金儲けに走ろうとします。どっちも懲りない人なのです。
【亀×菊トーク&六×菊トーク】各本編のあとには、亀×菊または六×菊によるトークで最近の話題を盛り込んだり、さらに掘り下げたり整理したり。ここはギャグは控えめの「ちょっとマジメ」モード。それでもところどころでショーモナイこと言ってます。
【亀×六×菊トーク】ラストの第4章では、亀×六×菊が「なんでボクらはこういう話に引っかかっちゃうんだろう」とか「引っかからないためには、どう対処すればいいんだろう」なんて話をしています。ここはギャグはほとんど出てこない「もうちょっとマジメ」モード。でも「ゆるゆる」(^^;;