2006年03月12日

「『ゲーム脳』批判」と保護者の意識

半信半疑というべきか。
下記のBlog筆者の方々は、「『ゲーム脳』については批判もあるみたいだけど、自分はどっちかというと賛成派かなと思う」といったスタンスだ。

☆★幼稚園児、りょうくんの記録☆★:ゲーム脳
http://blogs.yahoo.co.jp/ajisaisaita1070/580561.html

ニートひきこもりJournal:ゲーム脳の恐怖?
http://nhjournal.blog37.fc2.com/blog-entry-133.html

彼らには、「ゲーム脳」仮説の批判がどういう主旨であるのかはまったく届いていないと言っていいだろう。森氏の仮説は、そのあまりの杜撰さやニセ科学的な特徴を多く備えているために否定あるいは批判されている。そして、問題点がそこにあるからには、「過度なコンピュータゲーム体験あるいはコンピュータゲームをプレイすること自体が人体または脳に悪影響があるか否か」については言及されていないことが多い。つまり、悪影響があるかもしれない、という可能性自体は肯定も否定もされていない。
ところが、おそらくは「ゲーム脳」批判と聞いた途端に「ゲームをたくさんやっても、脳に悪影響はない」という主旨だと理解されてしまったのであろう。
これは、子育て中にゲーム脳に関心を寄せる保護者の最大の関心事は、多くの場合「長時間のゲーム浸りが、脳に悪影響があるのかどうか」なのだとすれば、こうした反応は責めるには当たらないだろうと思う。

一方で、「ゲーム脳」という言説は抗不安サプリメントだとする意見がある。

シロクマの屑籠(汎適所属):[オタク趣味]「ゲーム脳」と類似の構造式の抗不安サプリメント達
http://d.hatena.ne.jp/p_shirokuma/20060309/1141900947

末尾の注を引用する。
*3:リンク先テキストにも書いたけれど、不安や葛藤そのままに抗不安サプリメントを放り出せば、それによって何とか心的ホメオスタシスを保っていた当人の心的適応は重大な脅威を蒙る事になる。防衛機制が正常に働く程度の人の場合、「ゲーム脳」などの抗不安サプリメントを放り出すのは、 A.他の抗不安サプリメントが見つかった時 B.客観的説明のほうが不安や葛藤を解消し得る時 C.根っこにある葛藤・不安が軽減されるか、当人の葛藤・不安に対する耐性が上昇した時 の三つに限られている。A.を促すのはあまりお勧め出来ない。B.を促すには知的機能の向上や考えるトレーニングが必要なのかもしれない。C.はマクロまたはミクロの様々な解決法があるだろう。だが、どれも難しい
この指摘は、多くのニセ科学的言説についても有効ではないか。もしもこの指摘が的を射たものだとすると、ニセ科学であろうがあるまいが、その言説を必要とする人がいる限り、「と」信者は決していなくならないし彼らに処方するクスリはない、いわば不治の病に近いということになる。「信じても益はない」という言説は無力だということになる。

であれば、ニセ科学的言説や有害な「と」論者の言説の害は大きく、その言説を広めるマスコミの罪も大きい。広がる前にできるだけ反論する、「早期発見」が重要だということになるのだろうか。


タグ:ゲーム脳
posted by 亀@渋研X at 23:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 「『ゲーム脳』批判」と保護者の意識
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。