水をゆっくりと静かに冷やすと、氷点である零度以下になっても液体のままだ、ということが起きる。どれぐらいまで下げられるのかはよくわからないが、少なくともマイナス6度だのマイナス15度だのっていうぐらいまでは「凍ってない水」でいてくれるらしい。
これが過冷却という現象で、この状態の水を過冷却水なんていうらしい。
おもしろいのは、過冷却水にちょっとした衝撃を与えると、それがきっかけとなって、見る見るうちに水が凍るってところ。過冷却水の入ったビンをコツンとぶつけると、中の水がヌオオオオと凍ったり、ビンの水を注ぐとモリモリモリとシャーベットの柱ができたりする。こんな動画で見ると話が早いかな。
この辺の理屈は、この辺とかこの辺にくわしく出ている。これは、ご家庭でもこんなふうにすればこんなわけでけっこう簡単に実験ができることらしい。
んで、この理屈を使った「過冷庫」というものが、すでに商品化されていた。マジコールという(「マジで凍る」というネーミングだろうか)。何十万円もするのでおいそれとは買えないけど。
過冷庫・マジコール ドリンクショーケース OFFICIAL WEB SITE
http://www.magiquoal.com/
これ、『水からの伝言』や『水はなんでも知っている』対策に使えないだろうか。誰かが「水からの伝言が本当なら、過冷却の立場がない」とかなんとか言っていたような気がするのだが、見失ってしまったうえにブックマークもしていない。残念。
数日前に知ったこの話を昨日になって思い出したのは、SF大会2007であったSciFiCafeとかに、このマジクールが登場していたらしいからだ。そのことは 博士>テルミン>テスラコイル>しかのさん という順路で知ったのだった。
まだいいアイディアはなにも思いついていない。でも、なんか可能性がありそうな気がしている。
>過冷却の立場がない
ググってみたら、一撃でヒットしました(こちらですよね?)⇒http://ray-fuyuki.air-nifty.com/blog/2007/06/post_5d5f.html#comments
過冷却、テレビなんかでもよく出てますけど、面白いですよね。マジコールのサイトの動画もいいですね。
いやあ、昨夜は飲み過ぎて検索を思いつかなかった模様(^^;)
http://www.tbs.co.jp/gacchiri/
あ、パイウォーターとかのいわゆる「水商売」ではなく(笑)まっとうな:
・ミネラルウォーターの市場規模の推移
・水道水の味は改善されつつある
・世界の半導体産業を支える日本の「超純水」技術
などという内容。
その「超純水」のコーナーで、過冷却と、刺激する(振ったり)と一気に凍結、というネタがでてきました。
http://www.tbs.co.jp/gacchiri/oa20070909-mo4.html
でも、科学的な説明としては微妙なかんじ....(笑)「超純水は摂氏零度でも凍らない」「超純水をその状態で刺激与えると一気に凍結」って...。微妙に違うような。
やぶいぬさん、「まっとうな」というのは、いわゆる飲み屋とか、そういうののことでは (。_・☆\ ベキバキ
超純水は、過冷却のときにふつうの水よりもさらに低温にできるようです。その辺がおかしな伝わりかたをしたのかもしれませんね。
ちなみにウォッカとかは冷凍庫でも凍りません。
要するにお水さんが、自分は凍っていることに気づいてなくて、ショックを与えられると凍るってことですね。
何だか「お前はもう死んでいる」みたいな世界ですにゃ。
そ、そうなのか?(^^;;
ケガをしていることに気づく前は元気だったのに、とか、そういう感じ???(爆)
そうそう、そんな感じ。そういうときはお水さんに優しく声をかけて教えてあげるといいかも。
ついでに凍る時に「ひでぶうぅぅぅ」とか「あべしぃ」とかった擬音が入るともっとよろしいですね。
昔、合成とかやっていた頃は「過飽和」でよく遊びました。溶媒の温度を上げて何かを溶かしておいて、温度をゆっくり下げると本来その温度では溶け切れなくて結晶が出てくる訳ですが、刺激を与えずに傷のない良く洗ったビーカーだと結晶の種ができなくて溶けたままになるんですね。でもって、充分に冷ましてから、ビーカーをピンッとはじいたりするととたんに中に結晶がワッと出てくるわけです。面白いですよ。