http://r25.jp/index.php/m/WB/a/WB001120/id/200711011105?vos=nr25alsc0165002
東京西部のある大学病院には、一晩に数十人の親子連れが訪れる。「昼間、熱が出ていたようだ。今は落ち着いたが念のため診てほしい」「他の病院で風邪と言われたが、やはり心配になって来た」――。記事にもあるように、しょうがない部分もある。あるけど……それって、「だってオレ、昼間は忙しかったんだもん」と言って午前3時に恋愛相談かなんかの「本人にとってだけ深刻」な電話をよこす馬鹿野郎と、かなり似ていないか。
ほとんどは軽症の子どもたち。言っておくが、救急外来は本来、命に関わる重篤な症状や病状の急変を診るための窓口である。「もうコンビニ化してますよ」。この病院の小児科医は苦笑する。
我が子の容態がどうしても気になって不安なぐらいなら会社を休め、早退しろ、それを許さないような会社や職場はおかしい、戦え、それでもダメなら辞めて人間の生活ができる他の会社に移れ、それが「みんなの幸福」を守る唯一の方法だ……なんて言ったって無意味なんだよな、多分。だって、帰宅して子どものようすを見てから不安になるのかもしれないし。
でもね、でもね。あなたのやってることは「緊急用の夜間窓口を便利なコンビニ扱いすることで、いざってときには使えないように仕向けちゃってるのかもしれない」ってことは、ちょっと頭に入れておくべきだと思う。それで夜間窓口がなくなったら、助かる命も助からなくなるかもしれないんだから。
飛び込み出産の話なんかでも、結局のところ貧困と無縁ではないとかってこともわかる。が、限られたリソース(決して潤沢ではないお金と時間)をどこに振り向けるかという優先順位を間違えた結果の出来事という側面も、やっぱりあるんじゃないかと思えてしかたがない。
ああ、モンスターペアレンツにしろM教員にしろ、一部の問題であって過度な一般化は禁物だというのと同様に、これも一部の患者ならびに家族の行動の問題なのだろうということもわかる。話がおおげさになってたりしないか、なんてことも思う。
しかし、これってあまりにも病院の急所を攻めてない?
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【学校とか教育とかの最新記事】
親が救急と思ったら救急なの!(ooyake 2006.08.01)
http://itokazu.cocolog-nifty.com/ooyake/2006/08/post_e74e.html
標題の「親が救急と思ったら救急なの!」は十数年前の院長先生の研修医への譴責の言葉だという。ご本人も「あれから十数年。時代は変わってしまったのだろうか?」と書いておいでだ。
沖縄タイムスの記事に触れつつ、時間外診療はごく一部の病院が背負ってしまっている状況も紹介。この記事にトラックバックを寄せている小児科医の方は「小児の救急をやっている施設では、小児救急よりも「小児の時間外受診」をメインに処理しなくてはならない状態となるところがあります」とも。
親だって、実は夜間に子どもを病院に連れて行きたいわけではなくて、連れて行かないですむ程度の状況なのがわかれば連れて行かないはず。そういう意味では、沖縄タイムスの記事中で紹介されている「こどもの救急 http://kodomo-qq.jp/ 」は、簡単な診断ができるので便利かも。
いざそのときに冷静になれればの話だけど。