スポーツ脳(Chromeplated Rat 2008-03-26)
(追記:27日夜に「不評のため削除」となりました。下記コメント欄参照)
以前、渋研の連載でゲーム脳を扱ったときに、「スポーツをやりすぎると筋肉脳になる」とう話をこしらえましたが、あれですな。
で、さらにapjさんが、そういう発想を集めようとされている。
【ネタ】犯罪防止のために禁止にすべきものリスト(事象の地平線 2008/03/27)
インチキ「ゲーム脳」理論レベルの考察で話を進めると、結論がどれほどひどいことになるかを考えてみる。で、例がいっぱい挙げられています。
【ルール】
・現実の殺人事件等の容疑者が、時間と手間をかけてやっていたことをリストアップし、禁止リストを作る。
・因果関係の立証は必要としない(ゲーム脳の立証レベル及びゲーム脳を信じる人達のリテラシーレベルに準拠することが重要、そういう設定の話なので)
・「○○脳」を自由に定義して構わない。
・関係性の立証らしき理屈付けは「ニセ科学」に基づいて行うものとする。
んじゃあ、ちょっとやってみるべえと考えてみましたが、意外に難しい。論理を、ちょうどいい具合にひとねじりするのが大変。以下、5分ほどで思いついた(うまくいかなかった)ものたち。
■周囲からの通学や就職の強要、社会参加の強制の禁止(自傷他害傾向・自殺念虜を強め、犯罪を誘発するため)
■妹禁止=男児を得た家庭では、その後、女児を産むことを禁ずる(板橋女子短大生バラバラ事件。第二子禁止でもいいかも)
■学校の設置を禁止(未成年の犯罪やいじめ事件の多くは生徒・学生によるものだから)
■未成年であることを禁止(未成年の犯罪が増えていると思い込む人が増えるから)
■子どもを持つことを禁止(同上)
■警察の廃止(犯罪者=逮捕者が出るから)
■検察の廃止(犯罪者=有罪確定者が出るから)
■裁判の禁止(同上)
■死刑の禁止(死刑が該当するような犯罪者が産まれるから)
■死ぬことを禁止(死ぬから)
もう、なにがなにやら。
■個室所有の禁止(未成年の場合、ほとんどが個室を持っているだろう)
■携帯電話所有の禁止(これは年齢を問わないに違いない)
■運転免許取得の禁止(ほとんどの犯罪者は自動車運転免許を処していると考えられる)
■貧困の禁止(現代においても犯罪と貧困の強い関連が指摘されている)
やればやるほど「犯罪者に特有の共通項を探すこと」と「現代人の共通項を探すこと」は、いくらでもあいまいにできることがわかる……ような気がするなあ。
せっかくトラックバックいただいたのに、あまりの不評に元エントリ閉じちゃいました。
apjさんのところでも言われていますが、「まじで言っている人がいそう」に思えるということもあるのかな。その点では、上でぼくが書いているのも同様なものがありますけどね。
なんでじゃ。
石田です。
> ■死ぬことを禁止(死ぬから)
> もう、なにがなにやら。
興が乗ってきてどーでもよくなった感じの、投げやりさがステキですね。
***
poohさん のエントリは、別に消すことなかったと石田は思ったんですが、そんなに不興だったんでしょうか?
確かに、知らない人が見たら「マジ」かと思うかも知れない文面だったように(石田のボーっとした頭が)記憶してますが、それなら【ネタ】って書けば済むと、石田は思ってました。
もっとも、石田個人は【ネタ】と書く必要すら無いと、読んだときは思いました。
石田はコメント欄は全部読めなかったので、読めなかったコメントの中に、石田も納得するようなご意見があったのかも知れないですけど。
(他所のお話がほとんどですいません)
ブログ、ときどき拝見しています。
poohさんのは、真に迫りすぎてたのかもしれませんね。ぼくは、ちょっとだけ「ネタだよな? うんうん、ネタだ」とか反芻しました。
TAKESANさんはご自分のブログで「批判批判者に恰好の材料を与えやしないか、とか。考え過ぎだろうけど」なんて書いておいでですね。
http://seisin-isiki-karada.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_7c16.html#comment-23397267
言外の意は汲み取らないけれども、部分的に抽出して言いたいことを言うための材料にするというような人たちが相手なのだと考えると、慎重になる気持ちもわかります。こういうネタでpoohさんを失いたくないとかね。
ぼくもコメント欄は最後まで読めませんでしたけら全体を把握しているわけではありませんが、こういうのは、どこら辺でボーダーを超えると考えるか、人それぞれなところがありますから難しいですよね。【ネタ】と書いたって「現実に起きている殺人事件をネタ扱いするなんて」という批判だって可能なわけで。もちろん危惧を表明した方もpoohさんも、それはわかっていての判断なのですから、それぞれの判断についてぼくから申し上げることは特にないんですけど。
下げちゃうといただいたコメントも見られなくなってしまうのが嫌だったんですけどね。
apjさんとこはまだまだネタ募集モードなので、こちらに書きますけど、こういう(ゲーム脳のような)安直な繋ぎ方の延長線上に、カルト、もしくは全体主義的発想があるのかもなぁ、と見てて&ネタ考えてて思いました。
真面目に実感したので、ある意味ではちょっと感動していたりも。
>うー、apjさんちへのTBは、昨夜も今も「不明」になってしまう。
なんでじゃ。
スパムトラバは一杯承認待ちなのに……(^^;
この辺全然詳しくないんですけど、seesaaさんの問題?
「大喜利精神科医」
という造語を作ってみました。
福島章とか町沢静夫とか小田晋とか。
「お題」をいただいて、なるべくウケる回答を出すセンセイたち。今後はセンセイと呼ばずに「師匠」と呼ぶのはどうでしょうか。
> 「現実に起きている殺人事件をネタ扱いする
> なんて」という批判
この批判は重いんですよね。一見正論に見えるし。
けど、石田はこれは相手を「思考停止」させるための呪文である場合が多いと考えてます。この批判について考えるときは、程度問題を考えるべきですね。
当然程度を考える必要があるので「表現の自由が無限に認められるべき」ってのもダメだと、石田は考えてます。
そんで、今回の poohさん のネタは、石田が見た限りではアリな「程度」でした。
近所に何者かがいてIPでバンされてるとか、NGワードが入っているとか、なんかそういうことかも。
No.4560さん、コメント&TBどもです。
そういえば、TB通知が来てないのだ。seesaa、いろんな意味でダメなのかも。某所の某記事によると、なんかSPAMブログ(っていうのか?)がたくさんあるらしいし。
んで、こういうのを考えていると怖いというお気持ちはわかる気がします。連載でも、いまの九段下研ではあまりしゃりませんが、前の渋研ではこういう「ひねりネタ」というか「○○返し」みたいなことをしょっちゅうやろうとしていたんですが、加減がいろいろ難しいです。
やぶいぬさん
お、大喜利……(^^;;
内田樹さんとか養老先生とか、大ホームランも出してくれるけど、いかがですか。困るのは(って別に困らなくてもいいんだけど)、「常におかしなことを言ってくれる」というわけじゃないんですよね。なんつうか、個々の話をダメと言うのはそれでもまだやりやすいのかもしれないけど、その論者がどの程度ダメなのかってのは、なかなかねえ……。
poohさん、どもです。
そういう考え方もありだと思います。コントロールできる場所にある自分のコンテンツなんだから、場合によっては「下げる」のも覚悟の現れだと思います。
周囲のご要望に応じて手を入れることに馴れすぎている自分に苦笑したりしてます。
石田剛さん
ぼくもまあ同じように思うんですが、慎重になる人の気持ちもわかる、というところでしょうか。
「どれぐらいわかりやすい必要があるのか」ということでもあるんですよね。ふつうに考えれば「ちゃんと読めばわかる」という表現でも、ちゃんと読まない読者もどうしてもいるわけで、それをどこら辺まで見積もるか。その「ちゃんと読まなさ」だとか「ちゃんと読まない人への影響」だとか、そんなことを。
これはまあ、その人の世間知みたいなところと強く結びつくので、正解はない。程度問題という表現をお借りすれば、それをどの程度あきらめるか、みたいな。
http://bogusne.ws/article/90935619.html