2008年05月13日

【種】ASIOS:気功で人を倒せるのか 2・考察編

先にご紹介した下記の記事について、TAKESANさんが考察を書いてくださいました。

ご紹介した記事:
気功で人を倒せるのか(ASIOS公式ブログ 2008年05月07日)

考察:
「遠当て実験」から考える(Interdisciplinary 2008年5月13日 )

TAKESANさんのブログには武道に関するエントリも多々あるので、うってつけの担当かと思います。呼応してくださり、ありがとうございました。


実験の概要は、上記記事によるとこんな感じ。
ディルマンは世界各国で、気功を使って人を倒す派手なデモンストレーションを行っているそうで、番組の前半でもバタバタと人を倒す実演をしていました。集まった人たちの多くは驚いています。

でも、この実演を目の当たりにしても全く驚いてない二人もいます。そう、マッシモとルイジです。二人は人が倒れる原因は気功ではなく、暗示だと考えているので驚きません。
(略)
番組で気功をかけられる役に名乗り出たのはルイジ。
気功をかける側は、ディルマンの高弟で「遠当て」をマスターしているレオン・ジェイ8段です。

はたして本当に気功で人を倒せるのか?
レオンはルイジの顔面から1センチの超近距離で気功をかけます。これだけ近いと番組の前半に登場していた人たちなら、派手にブッ倒れていたことでしょう。


結果は、リンク先をご覧ください。

TAKESANさんの考察は、次のような順に進んでいきます。
さて、まず、「遠当て」という現象がいかなるものか、というのを考えていきたいと思います。
(略)
さて、次に、「現象を説明するメカニズム」について考えていきます。
(略)
このように見ていくと、「遠当てがあるか否か」、という単純な問題設定は出来ない、というのが理解されると思います。
(略)
ここまでを踏まえた上で、件の「実験」について考えていきましょう。

実験の話にたどりつくまでに、前提をできるだけ明らかにしていくわけです。そのうえで、実験結果についてどのような説明が可能かが考察されていきます。

TAKESANさんがこの実験からどのようなことを読み取ったかはリンク先をご覧いただくとして、彼は以下のように記事を結んでいます。
「遠当て」は存在するか、という、一見単純な問いであっても、このように細かく考える事が出来ます。物事を「ある無し」で考えるのは難しいし、現象をきちんと分析し、定義をして、そこから実験なり観察なり、あるいは、理論的な考察なりを行う事が、肝要です。


ぼくなりにまとめると、

あー、その前に。もう実験のビデオはご覧になりましたよね? ご覧になってない方、後悔しても知りませんよ(そんなたいしたことは書いていませんけど(^^;;)


改めて。


ぼくなりにまとめると、「この実験だけで言えること」は、肯定にしろ否定にしろ、そんなにない。だけど、無前提で全面的に信用できるような技や術だったのか、というと、どうもそうではないということが改めて確かめられた、ということになるのだと思います。

いわば「信頼性を下げた」状態なわけです。

「手を触れずに人を倒す」ということについては、暗示以外にも、たとえば視覚に影響されてバランスを崩すということだってあるでしょうから、ぼくも「こんなことはあり得ない」とまでは考えていません。また、相撲のネコだましみたいな例もあるので、仮に視覚を利用して敵のバランスを崩すような技でも、たとえば緊迫した対峙場面では武術として利用できることもあるのじゃないか、なんてことも考えたりします(フィクションの対決シーンなどに影響されてるかな?)。
まあ、直接的な攻撃力という点ではともかく(^^;;

ですから今後は、たとえば「ほかの例も暗示ではないか」とか「暗示以外の要因で倒れるのではないか」などという仮説を立て、それを確かめるための実験がデザインされなければならないわけですね。
そうやってなにかが確かめられるまでは、「『遠当て』については、眉にツバがつきました」という状態が続くわけです。中途半端で気持ち悪いかもしれませんけどね。



タグ:ASIOS 実験 気功
posted by 亀@渋研X at 16:26 | Comment(4) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 【種】ASIOS:気功で人を倒せるのか 2・考察編
この記事へのコメント
これ、術をかけてる側が合気道と気功(遠当て)がごっちゃになってませんか?
Posted by やぎ at 2008年05月13日 21:16
その辺はぼくのような門外漢には判断が難しいですが、混乱している可能性はあるんだろうなあ、とは思います。ヒアリングができないのでビデオからは判断できませんが、たくさんの流派があるので、独特な解釈がなされていてもおかしくないですよね。アメリカの人だし(偏見?)。

wikipediaのこの術者の項目に、この番組に関する記述があるのですが(というか、ほぼそれしかない)、「use of pressure points and "Knockout" Chi.」とか「"Knockout" Chi (a no-touch knockout technique)」みたいな説明しかなく、「合気道」と「気功」のどちらを指しているのかわかりません。後者は「触れずに気で倒す術」ぐらいの意味でしょうけれども、前者なんかは「ツボのことか?」とは思うけど、なんのことだかわかりません(-_-)
関連項目もざっと読みましたが、あちらではどういう使い分けがなされているのか、ぼくの英語力ではわかりませんでした。

http://en.wikipedia.org/wiki/George_Dillman
http://en.wikipedia.org/wiki/Qi
http://en.wikipedia.org/wiki/Pressure_points#Energy

ただ「合気道 気功」で検索してみたら、合気道の世界でも「合気道には打撃も気功も入る」としている流派がありました。

http://www.daitouryu-aikidou.jp/cgi-bin/daitouryu/siteup.cgi?category=1&page=2

下記のQ&A(合気道小金井同好会(^^;;)では〈合気道でいう「気」が気功の気と関係あるのかという問いに対しては、関連はあると思うが、術として同じではないだろうと答えておきます。〉とされています。

http://www.asahi-net.or.jp/~MR9T-ANDU/q-a2.html

そもそも外気功と合気術(?)の「気」の区別が明確とは言えない(明確にしきれない)のかもしれません。
Posted by 亀@渋研X at 2008年05月13日 22:07
今晩は。

元々、合気道自体、色々な人が中にいるんですね。それが、相撲であったり剣道であったり、といったような武道とは異なった特徴です。いや、一応、技術の体系とかは統一されてはいるのですけれど、高齢の師範クラスの人になると、他の武道や気功なんかと融和させようとしたり、結構自由なんですね。後、一口に合気道と言っても、様々な分派があります(大勢は、合気会)。
多分、意外に思われるでしょうけれど、中には、試合をする団体もあるんです。
「競技(試合)」は一般的には無い、というのが、ポイントかも知れません(上に挙げた試合をする団体は、ごくごく少数派)。競技があれば、流派としての統一性が保たれるでしょうから。

だから、合気道と気功をごっちゃにしたり、というのも、ある程度見られる話です。

そもそも、気という概念自体が曖昧なものだから、仕方が無い部分があるんですね。
外国の人が採り入れる過程で混ぜこぜになる、というのもあるかも知れません。こういうのは、どんな師についたか、等が関係してくると思います。

合気道で、「触れずに投げる」パフォーマンスをする人はいますが、必ずしも「遠当て」という名称は使わなかったりします。むしろ、ほとんど無いかな。
Posted by TAKESAN at 2008年05月13日 23:15
TAKESANさん、フォローありがとうございます。
この件に関心をお持ちの方は、ぜひTAKESANさんのエントリのコメント欄までお読みください。

http://seisin-isiki-karada.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/x_982c.html
Posted by 亀@渋研X at 2008年05月15日 09:57
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