2008年12月06日

ゲームプレイ中の表情(資料編)【追記・修正あり】

この記事は前編後編の続きです。

【22:49追記】コメント欄に、ぼくが読み落としている点についての重要な指摘があります。ぜひご参照ください。
【12/7 0:50追記】いただいた指摘に合わせて、該当箇所を修正しました。

主に下記の記事について考察しています。Telegraphの記事で紹介されている動画をもとに、素朴な感覚で記事を作ったら、だいぶGIGAZINEとは違う印象の記事になった、というのが前編で、後編では両記事のどこに違いがあって、なぜこんな違いが出たのかについて、「Telegraphの元記事については精読していない状態」で考察してみたものだ。動画とGIGAZINEの記事から見て取れる範囲での考察。

ここまで来たら、後は「そもそも元記事にはいったい何が書いてあったんだ?」ってことが重要になると思いません? いや、ここまで来なくてもそうなんだけど。

結論から書いてしまうと、大元のTelegraphも含めて、3つとも適切じゃないんじゃないかと思える。Telegraphの記事本文に基づいて考えるに、メディアに掲載される記事としては、ここでのキモは「写真や文言の選択に合理的な根拠があるかのように書かれているかどうか。そのように書かれている場合、本当にその選択が合理的と言えるのか」、逆に言えば「書き手が恣意的に選んでいる場合、そのことが読み手に伝わるかどうか」となるだろうか。そうすると、「どれも問題あるんじゃないの?」と思える。
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posted by 亀@渋研X at 12:30 | Comment(4) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - ゲームプレイ中の表情(資料編)【追記・修正あり】

2008年12月04日

ゲームプレイ中の表情(後編)

ゲームプレイ中の表情(前編)の続きです。当たり前か(^^;;

実のところ「前編」の記事は、ほのぼのとした話をしたくて書いたわけじゃない(これも誰でもわかるか(^^;;)。

ぼくにとって最も興味深い点についてお話ししたかったからだ。

ぼくが最も興味深いと考えているのは、この「無我夢中プロジェクト」とでもいうような意味のイギリスの記事を紹介するに際して、GIGAZINEがタイトルにわざわざ選んだ単語「無表情」、そして両者が使用している写真だ。写真は英日でかなり似通ったものもあるが同じではない。それぞれがキャプチャしたものだろう。「無表情」とは言い難いカットもあるが、それでも前編で示したような感情がわかりやすいカットは、1点もない。

一連の流れの中から「ある断片を切り出す」ってのが、どういうことなのか。そこに(意味ありげな)タイトルをつけるってのが、どういうことなのか。そんなことを考えてしまったからだ。「ウソではない」ということと「事実」や「本当」の間には、どれぐらいの開きがあるのか……と言ってもいいかもしれない。

ぼくの先の記事での写真の選び方は、GIGAZINEやTelegraphよりはよほどニュートラルだと思うけれども、それでも全然公平ではない。アンフェアな点は、どっちかという気持ちが悪いと言いたいぐらいに焦点の定まらない表情をしている子どもや、表情が変わらない子どももいて、その写真は掲載していないところだ。

もしもその辺の写真が見たかったらGIGAZINEやTelegraphの記事を見るといい。

The Immersion project(Telegraph 22/11/2008)

ゲーム中の子どもの無表情をとらえたアート(GIGAZINE 2008年12月03日)

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posted by 亀@渋研X at 23:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - ゲームプレイ中の表情(後編)

ゲームプレイ中の表情(前編)

:

「やったー!」な瞬間?

これ、The Immersion project(Telegraph 22/11/2008)で紹介されていた動画のワンカット。

動画の冒頭には「this short film is comprised of excerpts from footage of children between the ages of 9 to 16 playing video games.(“この動画は、ビデオゲームに興じている9歳から16歳の子どもたちの映像から抜粋した”ってなところかな)」という説明がある。ここでいう「映像 footage」は、たまたま撮ったとかじゃなくて、標題の「The Immersion project」のために撮影されたものだ。撮影したのはイギリスのフォト・ジャーナリストRobbie Cooperと仲間たち。彼のBlog「Immersion Blog」のサブタイトルが「Ideas, bad science and art」ってところがグッと来ますね(^^;;

プロジェクトにもブログにも使われている「Immersion」は、「没頭」「熱中」「浸すこと」といった意味のようだ。ぼくが訳すなら、どうするかなあ、などとちょっと考えてしまう。ダブルミーニングぽいのかな、なんて考えて、「無我夢中プロジェクト」「プロジェクトどっぷり」といったところだろうか。

この動画からキャプチャした子どもたちの表情を、いくつかご紹介しよう。

詳細は以下。


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posted by 亀@渋研X at 08:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - ゲームプレイ中の表情(前編)

2008年12月02日

興と意

うー、ちょっと気鬱な〆切をなんとかクリアしたので、一杯引っ掛けて読みさしの本(複数)を手に取った。本っていってもマンガでして。酔っぱらいだからね。

市川ジュンの、明治維新のころの洋食事情を扱った作品だの、戦時下や終戦直後の女性像だの参政権だの、そういう話。

驚いた。

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posted by 亀@渋研X at 00:34 | Comment(4) | TrackBack(1) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 興と意

2008年12月01日

発達段階に応じた指導とニセ科学3

の続きです。

この話題、ずーっと気にはなっているのですが、悶々とするばかりでなにも書けず。このエントリの最後にご紹介しますが、何人かの教職経験者や現職の教員の方の議論への参加もあって、かなり膨大な量のテキストが書かれています。さまざまな論点が上がっており、おそらく、単行本ぐらいのボリュームがあります。これをいきなり読みこなすのは至難の業で(それどころか、追っていくのもかなり大変)なので、黒猫亭さんの提起した問題の要約を再度ご紹介します。
黒猫亭さんの疑問は、極論化すると「【1】どれほど理想的な環境にあっても、『受け手の程度を踏まえて教える』という方法は、一定の『誤りの混入』を許すのではないか」「【2】教えることに慣れている者は、『誤りの混入』にも慣れ、その問題を軽視するようになるのではないか」「【3】その結果、ニセ科学的なものなどが入り込みやすくなる事態が起きるのではないか」
でこう要約したときに、黒猫亭さんからご意見はいただいているものの、まあ大筋では合っているんだと思っています(いただいているご意見については、2のコメント欄をどうぞ)。

ただ、最近のやりとりを読むに、ぼくには本題と異なると思われる部分でちょっと気になる話題があるので、本日は交通整理のつもりでそこら辺について少し。うまくできるかどうかわからないけど。


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posted by 亀@渋研X at 02:48 | Comment(30) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 発達段階に応じた指導とニセ科学3

「水からの伝言」は、なぜ授業に用いられたのか

実際に小2・道徳の研究授業で『水からの伝言』を教材にしてしまった教員の方に、お話をうかがったことがあります。そのときに聞いた内容に基づいて、順不同で「どうして授業に使ったか」を、ちょっと列挙しておきましょう。おひとりだけの例だということにご注意ください。また、わたしの推測も含みますが、その場合は末尾にそれを示しました。

  • 合目的的:「ことば使いを正す」という目的に適っていると思えた
  • 合目的的:ビジュアルがわかりやすく、教材に好適に思えた
  • 共感:自分自身が写真に感動した。そういうものを教材にする方が説得力があると考えた
  • 類推:「植物に音楽を聴かせるとよく育つ」という話と類似すると思った
  • 信頼性:「実験で確かめられている」と書かれていた
  • 信頼性:多数の実践例がある(TOSSを指すのかどうかは不明)
  • 信頼性:商業出版物になっている
  • 簡便性:指導案としてできあがっているので使いやすい(推測)
  • 独自性:(陳腐化する前は)オリジナリティの高い指導案に見える(推測)
  • 切迫感:冒頭の指導について、即効性のある教材が欲しい(推測)
  • 切迫感:目前に迫る研究授業等での発表に使える題材が欲しい(推測)


付記すると、「最初は半信半疑だった」とのことだったので、「他の教員には意見を求めなかったのか」と問うと、それはしていないとの回答でした。ひとつには、個々の指導案作りではそうした習慣がないということ、もうひとつには多忙が背景にあるのではないかとぼくは推測しています。


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posted by 亀@渋研X at 02:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 「水からの伝言」は、なぜ授業に用いられたのか

「水からの伝言」浸透と批判の経緯

別件とも関連するので、「水からの伝言」がどのように広がったかの経緯を、ちょっと簡単にまとめておきたいと思います。厳密な正確性はともかくとして、ぼくはおよそ次のような経緯だったととらえており、29日にアップした略年表と読み合わせてみても、ほとんどの場合はこの程度の理解で足りるだろうと考えています。
  1. 1999〜2000年頃 『水からの伝言』(1999)が隠れたベストセラーになる
  2. 2000年頃〜 テレビで採り上げられたり、TOSSで実践例が出てくる
  3. 02〜04年頃 実践例が多数報告されるようになり、一部の論者に問題視されるようになる
  4. 03〜04年頃 メディアで紹介される例も増え、身近に水伝授業を体験したケースなどが出てくる
  5. 05年頃 少なくとも「ごく一部」とは言いにくい数の教員が引っかかっているらしいことが明らかになったことで、より問題視されるに至り、多くの批判記事などが公開される。
何年頃と書くともっともらしいですが、印象や記憶によりかかっている部分もあります。一部は略年表で確認できますが、すべて裏付けられるわけではありません。

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2008年11月30日

「正しさ」について語ることと単純化すること

「倫理」を語る人間が立つ場所(科学ニュースあらかると 08年11月29日)

ここで挙げられているのは児童ポルノ法の話だけど、教育の問題やニセ科学批判なども、当然同じような問題を含んでいるわけで。

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posted by 亀@渋研X at 13:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 「正しさ」について語ることと単純化すること

2008年11月29日

「水からの伝言」略年表

ちょっと必要があって、ごく主要なできごとについて「臨時避難所」の方に、ざっとまとめてみました。

http://d.hatena.ne.jp/kamezo/20081129

ほかの方にはあまり必要性のないものかもしれませんが、ひょっとすると役に立つ場合もあるかもしれないと思ったので、ここにリンクを貼付けておきます。基本的に「自分用のメモ」なので、不親切な部分が多いのはご容赦ください。


posted by 亀@渋研X at 08:07 | Comment(2) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 「水からの伝言」略年表

2008年11月27日

警察や救急・消防への相談は「#9110」「#7119」

警察に通報した方がいいのかわからないとか、救急車を呼ぶのが適切かわからないとか、そこまでではないけど心配とか、そういうときに相談できる電話番号というのがあるんだとか。

警察の方は「#9110」、救急や消防の方は「#7119」だそうな。要は「110番の前に#9」ってのと、「119番の前に#7」ってことだな(ちょっと混乱した。#7か#9か、そろえてくれれば、なおよかっったのにー)。

警察への相談は #9110番へ(十津川警察署)

東京消防庁<安心・安全><救急アドバイス><救急相談センター>

posted by 亀@渋研X at 01:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 警察や救急・消防への相談は「#9110」「#7119」

無重力状態でコーヒーを飲めるカップ

あ、いや、単に「おもしれー」と思っただけです。無重力下でコーヒーをコップから飲む(スラッシュドット)経由。



一方の縁が狭くなってるところがミソなんですね。そーか、船内のありもので作ったのか。コーヒー好きの情熱のなせるわざ?

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posted by 亀@渋研X at 00:15 | Comment(5) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 無重力状態でコーヒーを飲めるカップ

2008年11月24日

謝罪と撤回

謝罪
去る2008年11月22日23時頃、私ことkamezo=亀@渋研Xは、magician-of-posthuman氏のブログ「別館:ポスト・ヒューマンの魔術師」の、2008年11月22日付けの記事疑似科学だよ!全員集合〜!!\(^o^)/に対し、はてなブックマークにおいてつけたブックマークならびにコメントで、不適切なタグを使用してしまいました。
ブログ主のmagician-of-posthuman氏にお詫び申し上げるとともに、タグを撤回いたします。

また、コメントを下記のように修正します。はてなスターをくださった方々にもお詫び申し上げるとともに、はてなスターは後述する「タグをはずした段階でのコメント」にいただいたものであって、修正後のコメントにいただいたものではないことを、ここにお断りいたします。

修正
11月24日、本エントリの公開とともに、より誤解を生じにくいであろう下記の内容に改めます。
一見ニセ科学批判批判風だが、「根絶」から察するに一連のニセ科学関連の議論とは関係が薄そう。FAQ等も、思ったより知られていないし関心を持たれていないのだろう。
ご本人が「ネタ」だとおっしゃっているので、タグを付けるとしたら[ネタ]がふさわしいかもしれませんが、ここではネタ(冗談)なのかどうかは問題と考えていないので検討していません。

また、当該コメント欄には修正されたものであることを示すとともに、本エントリへのリンクを付して、最終的には以下の形にまとめます。
11/24修正。経緯はhttp://qrl.jp/?284716 /一見ニセ科学批判批判風だが、一連のニセ科学関連の議論とは関係が薄そう。FAQ等も、思ったより知られていないし関心を持たれていない模様。
謝罪・撤回・修正に至った経緯等、詳細については以下に述べるとおりです。

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posted by 亀@渋研X at 16:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 謝罪と撤回

2008年11月17日

ニセ科学フォーラム2008観戦記2

まだ書けないので、つなぎにmixiの日記から転載。

ニセ科学フォーラム2008と方向音痴(2008年11月11日04:59)


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posted by 亀@渋研X at 05:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - ニセ科学フォーラム2008観戦記2

2008年11月16日

マーケティング

科学とニセ科学の違いってそんなに重要か?(よそ行きの妄想 2008-11-15)

はてなブックマーク - 科学とニセ科学の違いってそんなに重要か? - よそ行きの妄想

11/16の午前4:34現在、ブックマーク数が「102+6」だそうな。

エントリやブックマークコメントの内容やその是非はともかくとして、「ニセ科学」という表現を選び直したことの効果が如実に現れていると思えるできごとではある。

「ニセ」という言葉の的確さと過剰さが、関心も呼べば誤解や反発も呼ぶ。マーケティングって、やっぱり大事だなあ。などと人ごとのように言っていてはいけないのだが。
posted by 亀@渋研X at 04:39 | Comment(6) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - マーケティング

2008年11月12日

ニセ科学フォーラム2008観戦記

を、そのうち書く予定だ、というエントリ。<詐欺だ

「観戦」というのは変だ。むしろ「感染」か。(。_・☆\ ベキバキ

それだけではなんなので、参加された方のブログ記事を収集中でして、それをご紹介。

ニセ科学フォーラム2008:参加者の声

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posted by 亀@渋研X at 02:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - ニセ科学フォーラム2008観戦記

2008年11月05日

小室哲哉は著作権譲渡詐欺が可能か?

昨日の朝、フジのニュースワイドみたいな番組で「音楽界の大物『小室逮捕』が各紙一面トップに」みたいなことを聞きまして、振り返ったら(テレビはぼくの背後にある)もうCM。「えー? 小室等が? なんだろ、いい歳してドラッグ?」なんて思ってしまいましたズレまくってますね。

で、「あ、小室哲哉だったのかあ」となり、「えー? 著作権譲渡詐欺ぃ? 著作権って譲渡できないだろ」となったのであります。ここでぼくが想定しているのは「作詞・作曲:なんのなにがし」みたいなことで、これは「著作人格権」ってやつですね。これは自然権てやつで、どっかに登録したりしなくても発生する。んで譲渡できない。なんてことを知っていたので混乱したわけです。


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posted by 亀@渋研X at 09:20 | Comment(7) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 小室哲哉は著作権譲渡詐欺が可能か?

2008年10月26日

「a genuine UFO」ってなに?【追記あり】

スラッシュドット経由。

■英国防省、UFO目撃証言の文書を公開 92年まで6年分(CNN.co.jp 2008.10.20)
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200810200025.html

元記事:
■UK: Jet captain reported UFO sighting(October 20, 2008 -- Updated 1050 GMT (1850 HKT))
http://edition.cnn.com/2008/WORLD/europe/10/20/britain.ufo.sightings/

「a genuine UFO」ってことは、「正真正銘の未確認飛行物体」ってことだ。

それ、なんなんだ。気持ち悪いよ。どっちなのか、態度を明確にしてくれ、せんせー。

「つまり未確認なままなのさ」と肩をすくめているのか、それとも眉間にシワを寄せて「マジでナゾなんですよ、あれ」と身を乗り出しているのか。どっちやねん。

もう少しはっきりモノを言ってくれよ、デイヴ、ハッハッハ。

じゃなくて。わしには、英語のその辺のニュアンスがわからんのだな。

おしえて、英語がわかる人。

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posted by 亀@渋研X at 22:58 | Comment(1) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 「a genuine UFO」ってなに?【追記あり】

散らかったものを片付ける(休むに似たり)

ぼくは生来の「片付けベタ」なのだけれども、子どもがいるので「オレはそっち方面はダメで」とだけ言って逃げているわけにもいかない。まあ、台所やらなんやら、みんなとの共用スペースだってあるわけだし。

で、「片付ける」というのは、つまり「ホームポジションに戻す」「初期設定に戻す」ということなのではあるまいか、などというムダかもしれないことを時々考える。

有用な道具(ていうか、誰かが使う可能性のあるもの)の置き場は、まあ、およそであれ決まっている。使った後はそこに戻す、ということね。
ホームポジションのない新参者は、ホームポジションを作る。

ゴミやらホコリやらのホームポジションはゴミ箱なりなんなりで、「ここにはなにもないのが初期状態」という場所もあるわけで、そういう意味でもホームポジションやら初期状態に戻すのが「片付ける」なのだなあ、なんて考えていた。


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posted by 亀@渋研X at 18:05 | Comment(1) | TrackBack(0) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 散らかったものを片付ける(休むに似たり)

2008年10月21日

江本勝『水からの伝言』と「波動」ビジネス 2

前エントリ〈江本勝『水からの伝言』と「波動」ビジネス 1〉の続きです。

すでに述べたように、『水からの伝言』やその類書は、波動製品のマーケティング・ツールとして利用可能なものです(すでに、そのように機能していてもおかしくありません)。また、著者の江本勝氏は、波動製品を扱う企業グループの代表であり、「波動の第一人者」を自認しています。ということは、この本は単なる「健康グッズの販促ツール」だったのでしょうか。

ここでは、同社の扱う波動製品や、波動を根拠とするサービスについて見て行きましょう。

■数千円の健康グッズから300万円超の波動製品まで
実際に同社グループのWebサイトでご確認いただければわかりますが、扱われている製品は多岐にわたります。手頃なものでは、著書やDVDなどもありますね。ハーブやお茶、シールやブレスレットもあります。

身近なところでは、水製品や健康食品などがあります。数千円。よくある価格でしょうか。浄水器なども1万円台から、高いものは十数万とか。もちろん食品類はトクホでも医薬品でもありませんが、この辺までは「ふつうの健康グッズ」、シールやブレスレットなどは「おまじないグッズ」と見ればよいのかもしれません(よくある「幸運を呼ぶなんとか」みたいな)。

ただし、扱われている製品のなかには、効能を生む原理が「栄養素」「精製法」などではなく、「波動」というものが多数含まれています。これは? これも「おまじないグッズ」でしょうか?

最も興味深いのは、その波動関連機器やソフトウェア。この辺になると〈携帯波動機器「HADO-i」〉が28万3500円(税込)、〈HADOアストレア〉が199万5000円、〈オーラビデオステーション〉135万円、〈スターライト〉360万円といった価格です。

これらの高額商品は、価格から言ってもヒーリングなどのサービスを生業とする方々の業務用が主な用途でしょう。もちろんエンドユーザーでこれらの製品を買う方も、なかにはおいででしょうけれど。


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江本勝『水からの伝言』と「波動」ビジネス 1

#このエントリのコメント欄は2010/05/05に閉じました。
#お手数ですが、以後コメントは「」のコメント欄へお願いいたします。

ご存知の方はとうにご存知ですが、『水からの伝言』の著者である江本勝氏は、「波動」製品などを扱う会社の代表です。

著者自身のいうところを信じれば「波動ビジネスの元締め」のような方です。また、同書や類書は、ごく控えめに言っても波動製品マーケットの拡大に役に立っていそうです。その辺のお話をまとめてみました。

このエントリの主旨は、「だから買うな」とか「使うな」「読むな」「信じるな」等ということではありません。第三者に勧める前に、立ち止まってみてください、ということです。また、この話が「道徳として成立するか」だけでなく、「科学的根拠のある/ない」が重要なポイントのひとつになることもご理解いただけると思います。

特に、『水からの伝言』や類書など同氏の話を扱おうと考えておいでのマスメディア、教育関係者、第三者に勧めようと考えておいでの方は、ぜひこうした構図があるという点についてもよくお考えください。

要点を先に箇条書きにすると、以下のようになります。
著書や氏の企業サイトなどで次の事実が確認できる。
  • 江本勝氏は波動関連企業グループのトップ
  • 自称「波動技術のパイオニアで日本に波動を広めた第一人者」で、代替医療の人
  • 『水からの伝言』でいわれる「現象」の根拠もまた「波動」である
  • 同氏のグループでは業務用の波動機器も扱っている
  • 波動製品は健康効果をうたうものが多い
また、それらとは別に、下記のような事実もある。
  • 『水からの伝言』で語られている「現象」は確認できていない
  • その「実験」も実験になっていない
  • 波動製品は根拠が強く疑われている
  • 他社には、販売停止になった波動機器もあり、その際は経産省が「根拠がない」とした
  • 業務用製品は、ヒーリングやリラクゼーションなどのサービスで利用されているようだ
以上から、次のような結論(疑い)が導かれる。
  • 健康ブームなどに依拠した「波動ビジネス」があるようだ
  • 同氏は、そうした「波動ビジネスの元締め」のひとりではないか
  • 同書は波動ビジネスのマーケティング・ツールになり得る
「え?」と思った方は、ぜひ下記をどうぞ。


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posted by 亀@渋研X at 22:00 | Comment(13) | TrackBack(2) | 渋研X的日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 江本勝『水からの伝言』と「波動」ビジネス 1